ユーザー生放送のビットレートもアーップ!
お次は本家ニコニコ動画を食いつつあるほど人気のニコニコ生放送。夜間には約6000番組が同時に放送(配信)されている。「テレビの深夜番組よりニコ生を見てる」という中学生~高校生の子たちも増えてきているんじゃないだろうか。ただ、あまりに好評すぎてあまりに番組が多すぎてどれが面白いのかよくワカラン! という状態でもあった。それをどうにかしましょうねというのが今回の大きなねらいになっている。
視聴率じゃなくてコメント率ですねこれは
まずはリアルタイム遷移を活かした「Recent(最新)機能」。番組情報を見ると、サムネイルの上に番組の視聴者数とコメントがポワッとフキダシで出ては消え、出ては消えをくりかえす。もっとも変わるのはランキング。1分ごとのコメント数をカウントして上位表示するようになり、今いちばん盛り上がっている番組はどれかが分かるようになった。
番組を見るとき便利になったなーと感じるのは「高速番組切り替え」機能で、動画の左右に出てくる「次の動画」「前の動画」ボタンを押すと、次から次へとピッピッと番組を変えていける。本当にテレビっぽくなってきたなー、という印象を受けた。便利便利。
細かいけど重要なところもいくつか。1つは「NG共有機能」で、要は汚いスラングを見ないようにするための機能。本家「ニコニコ動画」の方で使われていたものを生放送でも使えるようにした。もう1つは、ユーザー生放送のビットレートを384kbpsから480kbpsに上げるというもの。ただしピークタイムを避けて、2:00~19:30の間だけ。サーバー増強もあったため、少しは余裕ができたということだろう。
BRAVIA、VIERAもニコニコ動画対応だって!
そんなこんなで番組がテレビ化していくニコニコ動画。それにあわせて「ニコニコ対応のテレビ」も増えるらしく、ソニー「BRAVIA」(動画)、パナソニック「VIERA」(動画/生放送)に対応機種が出るという話もあった。詳しくはニコニコ超会議「ニコニコ超未来開発」ブースで発表されるそうなので乞うご期待。よく言われる「若者のテレビ離れ」が本当かどうかは分からないが、10~20台がテレビを買おうかなーと思うきっかけにはなりそうだ。
そうして番組が増えていっても、ただ「なんとなく見たい」という思いは出てくるもの。そこで取り入れられたのが「NSEN」。8つのチャンネルで、24時間ひたすら動画を流してくれる。内容は、ランキング入り、殿堂入り、新着、知られざる、といった感じ。ユーザーからのリクエストにも応じる。ちなみにチャンネルの1つに、ひたすら蛍の光だけ流すものもあるという(ああ、それでNSEN……)。
アスキー総合研究所所長も書いていたが、現在あらゆるデバイスは“画面”の奪い合いになっている。その意味で言うとiPhoneやiPadもテレビのライバルになる。5月1日からはネイティブのiPad版もリリースするらしく、画面競争に拍車がかかりそうだ。