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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第112回

手頃なデジタルカメラで高速度・微速度撮影を楽しむ技

2012年04月25日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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微速度撮影を楽しむ

 微速度撮影とは、一定の間隔で映像を記録し、それを動画にすることで長時間の映像を短時間に再生する撮影方法のこと。例えば、草花の成長や星空の動きなどをスムーズな動画で視聴できる。

 今回微速度撮影に利用したのはサンコーの「高速・微速度撮影HDカメラ『そこが撮りたい』」。中国製のビデオカメラだが、メニューを日本語表示にできるので迷わず操作できる。1万円強で購入できる価格が魅力だ。

 微速度撮影は、1秒/3秒/5秒間隔で撮影できる。今回は、小さめのろうそくに火を付けて5秒間隔で撮影してみた。ちなみに、高速度撮影のフレームレートは240fpsで、解像度は320×240ドットと「FinePix F770EXR」よりも大きい。

サンコーの「高速・微速度撮影HDカメラ「そこが撮りたい」」。直販価格は1万2800円

ろうそくが燃えるところを微速度撮影してみた

5秒間隔で撮影した動画

さらなる高速度撮影、もっと微速度撮影をするなら

 ろうそくの微速度撮影では数分間の撮影をしたが、もっと長時間の微速度撮影をする場合、1~5秒間隔しか選べない「高速・微速度撮影HDカメラ『そこが撮りたい』」では動画の時間が長くなってしまうので難しい。そんな時は、普通のデジカメを利用しよう。三脚で固定し、一定間隔でシャッターを切ればいいのだ。もちろん、手動では無理。そこで活躍するのが、インターバルレリーズという製品だ。一眼レフなどに接続し、指定の間隔でシャッターを切ってくれるアイテム。純正品だと1万円以上することが多いが、高解像度の微速度動画が作れるのでお勧めだ。

 撮影した大量の写真を動画にするなら、「Picasa」がお勧め。写真を選択し、「作成」メニューから「ムービー」→「選択元」をクリック。「移行スタイル」を「経過時間」にして、スライドの表示時間を1/24秒もしくは1/30秒にすればいい。静止画の解像度が大きすぎるようなら、「サイズ」で調節できる。

ニコンの一眼レフなら「リモートコードMC-36」が利用できる。直販価格は約1万6000円だ

撮影した写真はPicasaで動画に仕立てる。BGMを付けることも可能だ

 iPhoneで微速度撮影をするなら、「TimeLapse」というアプリがお勧め。撮影する時間と仕上げたい動画の再生時間を選択するだけで、自動的に撮影間隔を設定してくれる。撮影が終了すると自動的にHD動画が作成されるのは便利このうえない。音楽ライブラリ内の楽曲をBGMにすることもできる。撮影開始時に機内モードに切り替えたり、撮影中は画面を暗転させる機能を備えるが、長時間撮影の場合はバッテリーを充電しながらのほうがいいだろう。

「TimeLapse」で微速度撮影が行なえる。価格は170円

撮影時間と動画の時間を指定。BGMも選択できる

 逆にもっと高速度の撮影をしたい場合、コンシューマー向けのデジカメならカシオ計算機の「ハイスピードエクシリム EX-ZR200」などがある。解像度は224×64ドットと小さくなるものの、1000fpsの高速度撮影が可能だ。EXILIMは昔から高速度撮影が得意で、4年前に発売された「EXLIM EX-F1」ですでに1200fpsを実現していた。当時、EX-F1で撮影した動画が手元にあったので、最後に紹介しよう。明るい室内で撮影したのだが、それでもものすごく暗くなってしまう。高速度撮影の弱点の1つだ。しかし、2mのピラルクーが10数匹の金魚を一気に食べる瞬間がじっくり見られたのは面白かった。

ピラルクーの食事風景を1200fpsで撮影

 高速度・微速度撮影は面白さがわかるとハマってしまい、被写体を探してさまようこともしばしば。ぜひ、楽しんでいただきたい。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。


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