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↓と、かっこつける前にウルトラブック買うでしょ!!

美こそ正義、ガラスの筐体に包まれた“SPECTRE”の幻影

2012年04月25日 22時30分更新

文● ASCII.jp編集部

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高解像度で薄型は、現在注目されているカテゴリー

吉田 「デザインについて言うと、アップルなんかは3年ぐらい同じで変えない。最近のWindowsノートってどのぐらいのスパンでデザインが変わるものなんですか?」

一同 「1年ぐらいですかね」

Spectre付属のACアダプターは非常にコンパクトでかつケーブル部分が取り外せるので、携帯にも便利。充電用のUSBポートも持つ。ただし、電源側が3極となるのは日本では若干不便か

── 企業向けだともう少し長くて、15ヵ月とか18ヵ月は基本設計を変えないって言いますけどね。アップルがすごいなと思うのは、デザインを変えないことによって、製品のIDを印象付けるとともに、コストも下げられる点です。

吉田 「そこはうまくやってるところだと思うんですが、でもまあ……最近は、MacBook Airのユーザーが増えていて、逆に恥ずかしいと感じることもあるんですよ。差別化を図りたいというか。例えば六本木ヒルズのライブラリーとかにいくと、MacBook Air開いて、やってるのはTwitterだけみたいな人が多かったりするわけ。MacBook Proも次から薄くなるかもという話があるが、ユーザー的には薄いMacBook Proが欲しいっていう意見もありますよね」

後藤 「そういう意味では、SPECTREは薄くて軽い、MacBook Proっていう感じになるのかも」

吉田 「うちの読者アンケートを見ると、13インチのMacBook Airの所有率が高い。でも、購入意向を調べると断然15インチのMacBook Proになる。これには期待含みっていう線もあると思うけど、筐体が薄いなら広い画面が欲しいという声がある」

後藤 「デザイン性という意味では、この数年HPも力を入れてますからね。転機になったのは、ネットブックの初期(2008年11月)に出たヴィヴィアン・タムモデル(関連記事)とか、そのあたりじゃないでしょうか」

HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition

── ちょうど5年前の2007年の5月に上海で開催された、HPのプライベートショーを取材したことがあります(関連記事)。そこでメッセージとして聞かされたのが、HPはソニーやアップルのようにデザインに優れたパソコンを開発していくということだったんです。HPのPSGっていうパソコン関連を統括している事業部があるのですが、そこのトップにPalm出身のTodd Bradley氏が就任した直後の話で、実際にHPはそういう企業になった。

後藤 「HPはSPECTREを“プレミアム・ウルトラブック”などと呼んでいますが、厳密に言うと既存のウルトラブックの範疇から少し外れるものですね。簡単に言うと、でかいけど薄いというカテゴリー。今後こういう製品も増えてくるでしょうが、その第1号です。外出先に持っていくというよりも、家の中で使う。その方向感で、デザイン性を追求したというか」

Folio13-1000。ガラスを前面に押し出したSPECTREとは対照的に、天板はヘアライン加工した金属。ビジネス用途を想定し、価格も安価に抑えられている

── 天板および内面(ディスプレーとパームレスト)は特にうたわれてないですが、“ゴリラガラス”を使用しているそうです。

Folio13-1000もまた、ウルトラブックらしい薄さを強調したデザインだ

石井 「キーボードバックライトとか、背面のロゴが白色LEDで光ったりとかワンポイントのこだわりも感じます。その分価格は先行して市場投入された『Folio13-1000』が2台買えちゃうぐらいですが、その価値は十分にあると思います」

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