サポートエンジェルが自働サーバーの障害も事前警告?
月3600円から追加可能!転ばぬ前のHPプロアクティブケア
2012年04月17日 06時00分更新
4月16日、日本ヒューレット・パッカードはマルチベンダーや仮想化環境によって複雑になったシステム基盤を対象とする新しいサービス戦略「Always On Support Services from HP」を発表した。先日発表したHP ProLiant Gen8の機能を活用し、より踏み込んだプロアクティブなサポートを提供する。
あれこれ聞かれる鬱陶しさは終わり?
発表会で登壇した日本ヒューレット・パッカード テクノロジーサービス事業統括 常務執行役員 津村伸武氏は、x86サーバーのサポートの限界を指摘した。従来は、あくまでサーバー単位で、障害対応が中心。「顧客やシリアル番号、障害の内容、エラーメッセージなどいろいろお聞きし、お客様にお手を煩わせていた」(津村氏)とのことで、煩雑なやりとりがあった。また、仮想化やマルチベンダーの環境が増え、障害の切り分けや相互依存の分析が難しいという難点があったと指摘する。
これに対して、HPが打ち出したAlways On Support Services from HPは、先日発表したXeon E5搭載の新サーバー「HP ProLiant Gen8」の機能を活用し、システム管理、サービス、サポート体制などで全般的な革新を進める取り組み。「サポート部隊も製品を開発する部隊と連携し、(Gen8の)自動診断やイベントログ、通報などの強化に貢献してきた」(津村氏)という。
障害発生の予兆を診断する新サービス
今回発表されたAlways On Support Servicesは、事後対応的な障害対応を行なう「ファウンデーションケア」、故障する前に障害に備える「プロアクティブケア」、ユーザー特有のビジネスにカスタマイズされた「データセンターケア」の3つが用意されている。
従来型の障害対応をベースとするファウンデーションケアでは、他社経由で購入したソフトウェアの保守まで行なう「コラボサポート」が追加された。ハードウェア保守に料金を追加することで、問題解決の支援策を提供する。
新設されたプロアクティブケアはファウンデーションケアで提供されている既存の障害対応に加え、事前に問題回避を目指すもので、ハードウェア障害の自動通報や構成情報を自動送信する「HP Insight Remote Support」が必須となる。今回、HPは専門のエキスパートチームとしてアドバンストソリューションセンターを組織し、潜在的な問題の指摘と助言や障害の切り分けなどを提供する。
具体的にはファームウェアやソフトウェアのリビジョン分析、潜在的な問題を指摘するプロアクティブスキャン、傾向と課題を把握するインシデントレポートなどが定期的に提供される。適切なファームウェアやパッチの適用を促すことで、障害発生を50%削減し、障害解決時間も66%以上短縮するという。なお、オンラインのポータルや自動通報、構成情報の送信機能を持つHP ProLiant Gen8だけではなく、HP Insight Remote Supportをサポートする既存のHPサーバーでも同様のサービスが提供される。
自動化を追求したことで戦略的な価格も実現した。HP ProLiantサーバー DL360p Gen8を例とした場合、コラボサポート(4時間対応 24×7 3年)が月額換算1365円となる13万3000円(税込)、プロアクティブケア(4時間対応 24×7 3年)が月額換算3600円となる22万80円(税込)。なお、3つめのデータセンターケアは直近に投入される予定となっている。
また、あわせて新パートナープログラム「HP ServiceONEプログラム」も4月1日付けで開始された。ITライフサイクル全体をカバーする内容となっており、パートナー向けのサポートインフラを大幅に強化。パートナー向けの窓口の強化、リセールだけではなくデリバリまでを含めたプログラムの提供、セールス&技術スキルの強化などを進めたという。
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