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豊富なカスタマイズに対応し、AVマニアをうならせる機能も搭載

パイオニア製BDドライブ「BDR-S07J」の純国産へのこだわり

2012年05月11日 11時00分更新

文● 折原 一也

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マニアックな動作設定を網羅した
「BDR-S07J」の独自ユーティリティー

 もう一つ、パイオニアの「BDR-S07J」の特徴として実は単純にBDドライブ書き込み性能というだけはなく、用途に応じて設定をカスタマイズできるユーティリティーを用意している点が挙げられる。設定画面の全項目を、個別に解説していこう。

本体付属の「Pioneer BD Drive Utility」

 まず、「Peak Power Reducer」は、一言で説明すればドライブの省エネ機能だ。400Wクラスの電源が当然の自作派ユーザーにとってはあまり必要としない機能だが、BTOメーカーなど電源容量の少ないPCに増設する際には重宝する。なお、この機能はこれ以下に説明する各種機能と排他利用になることに注意してほしい。

 「アドバンスト静音機能」は、ディスク書き込み速度のコントロールをカスタマイズ可能な機能だ。標準設定の「静音モード」では、データCDのセット直後にはシーク音も静かにスタートして、ファイルコピーを開始すると一気にスピードアップするようなコントロールがなされているのだが、さらに静かなモードも用意されている。

 「常時静音モード」にセットすると、ディスクコピー中も常に静音のままコントロールし続ける。隣人から騒音の苦情が来るような環境で使い倒すなら、「常時静音モード」にしておくのも手だ。「パフォーマンスモード」では逆に常時最高速度、「標準モード」で不具合などがあった時に応じて使う予備のモードだ。

 なお、初期設定は「静音モード」なのだが、筆者のPCに搭載されている旧世代のBDドライブと比較した場合では、単純にシーク音を軽減してくれる効果だけでもメリットを感じる。使っていて安心感がある。

「アドバンスト静音機能」の設定項目

 一方「ビデオ&オーディオモード」の設定は、ややマニアックだ。この機能は、映画BDや音楽CDを再生する際に使うもので、記録・読み込みのスピードは静音モード相当になる。ただし静音モードでは、トレーの開閉スピードが高速な状態で出てくるのに対して「ビデオ&オーディオモード」を選択すると一定速度で出るようになり、ディスクのキズや振動を抑えられるようになる。実際の動作の違いは実に些細なものなのだが、こうした配慮はあるとやはり嬉しい。

ビデオ&オーディオモードの設定では、トレイの開閉スピードを変えられる。「ビデオ&オーディオモード」を選択すると一定速度を保った動作となり、ディスクへのキズや振動を避けるられるようになる

 続く「PureRead」の機能については、また次のページの解説に譲ろう。

 最後の「ディスク記録面重視モード」は、BD/DVDの記録をする際に、ディスクの記録面を見ても、書き込み時の”年輪”とも呼ばれるような記録面の段々が発生しないようになるための、スペシャル設定になる。ただし、この設定は常に記録速度とトレードオフの関係になる。

 「ディスク記録面重視モード」の設定はパイオニアに聞くところによると、ストリートミュージシャンが自分の演奏のディスクを焼いて販売する際に、記録面が美しくないとお客さんに再生に支障が出るのではないかと不安がられるため、より見た目を美しく焼きたいというリクエストから生まれたとのこと。

 「記録品質重視モード」は、そのディスクに応じた最適な記録速度を自動判別して書き込む。確実にデータを保存したい自作派ユーザーとしても使う価値アリだ。

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