このページの本文へ

行っとけ! Ubuntu道場! 第55回

~師範、Ubuntu 12.04の特徴を教えてください!~

2012年04月12日 17時00分更新

文● hito(Ubuntu Japanese Team) イラスト●瀬尾浩史

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

各種ソフトウェアのバージョンはどうなるの?

編集I:今回もいろいろなソフトウェアが更新されるんですよね?

あわしろいくや:されますな。Firefox 11とかLibreOffice 3.5.2とか。

各種アプリケーションもきっちりバージョンアップ。この変更を楽しむのがUbuntuの最新版を試すときの醍醐味?(スクリーンショット取得時期の関係でLibreOfficeのバージョンが3.5.1になっていますが、現在は3.5.2)

さかもっちー:Firefoxは他のUbuntuでも一緒だからそんなに大きな違いじゃない気がするぐにゅぅ。

ミズノ:Firefox以外の各種アプリが最新なのはわりとうれしいんじゃないかなぁ。

hito:ベースになってるGNOMEが3.4になってることとか、カーネルが3.2なこととか色々細かく変わりますね。

ミズノ:カーネルが3.2になっていろいろうれしいことは増えるんですかね?

やまね:BtrFSがそれなりに安定して使えるようになる?

hito:安定してると言えるのだろうか……。今でも結構いろんなトラブルがありますし、性能がちゃんと出てないのが問題な感じです。

やまね:厳しいよねぇ。

hito:むしろXFSが安心して使えるようになることの方が大きいかなぁ。

ミズノ:ファイルシステムであることとか、なんかやたら大容量なものを扱えることは知ってるんだけど、「安心して」って何です?

hito:XFSって、わりとメモリ食うんですよ。で、システム内のメモリがなくなってきたりするとですね……。Linux全般でどんな挙動になるでしょう、そこのやまねさん。

やまね:キャッシュやバッファを始末するために、メモリ上に貯めてるものを「追い出す」動作がかかるね。

hito:で、その「追い出す」先がXFSだったりするわけですね。

ミズノ:なにか嫌な予感。

hito:そうすると何が起こるかっつーと、「メモリが足りない→XFS領域にデータを書きだそうとする→XFSがメモリを要求する」という……。

あわしろいくや:メモリが足りない状態から抜け出すには、さらにメモリが必要、という展開ですな。

瀬尾浩史:ペン?

ミズノ:金庫の鍵が金庫の中に入ってる系の展開ですね! って笑えない。ヘビーな負荷かけるとそんなことが起きるわけですね。

hito:で、そういう挙動はダメだよねーっていう修正がやっと入った。6~7年ぐらいかかってると思う。まあXFSにはもっと前にスタック使い尽くす問題とかもあったんで、やっとこさヘビーな使い方ができるかなーという感じ。

小林:XFSを使うと幸せになれるケースって、どういう場合でしょう?

hito:ext4でたいてい用が済むのであんまり無い気はしますが、そこなストレージゴッド様のような大容量HDD使いはXFSでもいいかもしれません。manを見て、フォーマット時のオプションでAG多めにしてくださいね。で、AGって何? というレベルだと近づかない方がいいかもしんない高等黒魔術。

編集I:それ以外はどんな感じでしょう?

さかもっちー:ALSAのJack Detectionとかが増えますぐにゅぅ。でも役に立つユーザランドはまだまだ先ぐにゅぅ。

hito:超古代からの宿題として、Poulsboのオープンソースドライバがやっと実用になるかなーならないかなーというあたりかな……。

ミズノ:ふつーのユーザーにはあんまり関係なさそうですよねぇ……。

編集I:そういえば、今回は起動速度とかどうなんでしょう?

ミズノ:今回は10.04と同程度の起動速度っていうのが目標になってますね……。

hito:実際速くなってるような気はするんですが、ハードウェアの進歩のおかげって部分もあってよく分かりません。10秒ぐらいで起動するとあんまり変わらないしなぁ。

小林:SSDだとたいていそれぐらいで起動できますね。11.10よりは12.04の方が速いような気がします。


カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン