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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」第90回

補聴器屋さんが作ったイヤホン「FitEar」が本気すぎる、という話

2012年03月31日 12時00分更新

文● 四本淑三

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補聴器からイヤーモニターへ

―― それからイヤーモニターにも業務を拡張していくわけですけど。

須山 補聴器販売と歯科技工の営業拠点として、この銀座の建物を1999年に購入したんです。でもお店を出したからって、すぐお客さんが来たり、補聴器が売れるわけでもない。しばらくヒマな時代が続きまして。iPodが発売されたタイミングで、せっかくだったら自分用に何かできないかなと。材料もあるし暇もあるということで。

―― その頃、いろんな試行錯誤をされているのはWebで拝見していました。

須山 ははは。いや、何をやってみました、これやってみましたと、それを見ていただいた音響会社さんやエンジニアの方から「こういうものは作れますか?」というお問い合わせいただくようになったんです。そんなやり取りをしているうちにつながりができていって。

「自分用」として理想のイヤホンを作ろうとしていたのが始まりだったという

―― 補聴器の技術を使ってイヤーモニターを作るということになったと。

須山 国内でほかにやっているところがなかったおかげで、皆さんに関心を持っていただけたことと、フィードバックをいただく事ができました。それでブラッシュアップすることができまして。やり始めて10年強にはなるんですが、実際に製品として提供できるようになったのが、ここ4年くらい。現状でもほとんど業務用がメインです。

―― 原田さんもWeb越しにお知り合いになったんですか?

須山 それは私が学生時代にバンドをやっていた望月というヤツがいまして。今はブロデューサー業と、自らプレイヤーとしても活動しているんですけど、彼が独立して事務所開きをするというので、今まで作ったイヤーモニターを試してもらっていたんですが、もうケチョンケチョンに。

※ プロデューサー/ピアニストの望月衛介さん。

―― あららっ。

須山 カチンと来た一方、なるほどなと思ったのが、私は音楽に携わっていたわけではなく、リスナーとしてしか聴いていない。「お前は本当の音を知らない。知っている人から指導を仰ぐ、評価をしてもらうのがいいんじゃないか」と。彼なりにこっちのことを考えてくれたんですが、言い方がですね、あの。

―― ははは。

原田 その人の立会いでマスタリングをやったことがあるんですけど、それで須山さんを紹介されたんです。

須山さんが知り合いから紹介されたのが原田さん。「音を作るならこの人」として紹介され、以来FitEar開発に携わることに

須山 それで原田さんには、こちらのオフィスに来ていただいて、今まで作った製品を試していただいたんですが、ここでもまた死刑判決を聞くような……。

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