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Nokia&WP7、本格的に中国進出か? CDMA版Lumiaを発表

2012年03月28日 22時00分更新

文● 末岡洋子

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 Nokiaは3月28日、China Telecomと共同で中国市場向けのCDMA版Windows Phone端末の「Nokia 800C」を発表した。Nokiaが「Lumia」ブランドで展開するWindows Phoneスマートフォンとしては、初の中国向けとなる。Nokiaにとって中国は最大の市場であり、中国でのLumia投入によりシェア拡大を図る。

「Nokia 800C」黒とシアン(写真)の2色展開である

CDMA版Windows Phone端末「Nokia 800C」で
中国市場に切り込む

 Nokiaが発表した800Cは、2011年秋に欧州市場などで発売された「Lumia 800」をベースとしている。China TelecomのCDMAネットワークをサポートし、3.7型のAMOLED ClearBlackディスプレー、Carl Zeissブランドを用いた8メガカメラを搭載する。プロセッサは1.4GHzでGPUも搭載している。内部メモリは16GBでMicrosoftのオンラインストレージ「SkyDrive」も利用できる。

 地図アプリの「Nokia Maps」、ナビゲーションアプリ「Nokia Drive」、音楽「Nokia Music」などNokiaのサービスも利用できる。言語サポートをはじめ中国市場向けに調整されており、Nokia Musicは最初の12ヵ月間無料、無制限で利用できるという。音楽ではストリーミングアプリ「MixRadio」も用意する。これらに加え、音楽、ゲーム、動画、電子書籍などChina Telecomのサービスも統合している。

 800Cは4月に発売予定で、価格は約3599人民元(約4万8000円)。Nokiaでは800Cのターゲット層を若者向けとしており、Windows Phoneの中国導入第1弾と位置づけている。

中国への進出続くWindows Phone

 Windows Phoneの開発元であるMicrosoftは、2月の「Mobile World Congress 2012」で、中国市場向けにWindows Phone端末の最小ハードウェア要件を下げることで端末の価格を下げ、普及を図る計画を明らかにしていた。Microsoftは3月21日にHTCとともに、中国市場向けのWindows Phone「HTC Eternity」を発表している。

China Telecomの会長、Wang Xiaochu氏(左)とNokiaのCEO、Stephen Elop氏(右)

 Nokiaは800Cに加え、MWCで発表したエントリ向けのWindows Phone「Nokia Lumia 610」についても、CDMA対応の「Nokia 610C」として第2四半期に投入する計画を明らかにしている。

 スマートフォン市場は中国でも急成長している。Flurry Analyticsが今月発表したiOSとAndroidの新規アクティベーションのデータによると、世界全体に占める中国のユーザーはアクティベーション数全体の24%を占めており、アメリカを抑えてトップとなっている。Microsoftはその中国市場で普及を目指している。


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筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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