新Facebookページでどんなことに気をつければいいか?
ここまで、タイムライン移行後のFacebookページの変更点を紹介しました。どんなところに気をつければよいか、ポイントを紹介します。
魅力的なカバー写真を設定しよう
Facebookページのタイムライン化の大きな目玉はやはり「カバー写真」でしょう。これまでのFacebookページでは表現できなかったブランドの訴求が実現します。
とはいえ、宣伝的な情報をカバー写真内に記述できないなどの制約がある中、どのようなカバー写真を設定すればよいのか? いくつかのタイプに分類して事例を紹介します。
1.直球
ブランドや商品の魅力がストレートに表現されたカバー写真は、Facebookページにはじめて訪れた既存の顧客に安心感を与えます。クリエイティブに定評のあるブランド、認知度の高いブランドは、ストレートな表現で十分ブランドの魅力を伝えられるでしょう。
- ローソン(LAWSON)
- https://www.facebook.com/lawson.fanpage
- Tiffany & Co.
- https://www.facebook.com/Tiffany
- Sony Mobile
- https://www.facebook.com/sonymobile
- Toyota USA
- https://www.facebook.com/toyota
2.インパクト
ブランドを表現しているのはもちろんのこと、目に飛び込んでくるインパクトがあるカバー写真もよいでしょう。ポテトチップスが踊っていて見ているだけで楽しくなる「Pringles」、テキスタイルのパターンを大きく配した「Kate Spade New York」、水色と白のストライプが印象的なFacebookコマースアプリ「storelike ファンストア ショッピングカート」などが参考になります。
- Pringles
- https://www.facebook.com/Pringles
- Kate Spade New York
- https://www.facebook.com/katespade
- storelike ファンストア ショッピングカート
- https://www.facebook.com/storelike.net
3.再確認
Facebookに来てくれた顧客(ファンでない人を含め)に、ブランドの魅力について再確認してもらうカバー写真もよいでしょう。「Paul Smith」はデザイナー ポール・スミスの若かりし頃のイメージを取り上げています。「楽天トラベル(Rakuten Travel, Inc.)」のカバー画像は、日本文化の素晴らしさを再確認させてくれます。
- Paul Smith
- https://www.facebook.com/paulsmithdesign
- 楽天トラベル(Rakuten Travel, Inc.)
- https://www.facebook.com/RakutenTravel
4.ユーモア
訪れてくれたファンの心をつかむ、もっとも効果的なカバー写真は「ユーモア」のあるイメージでしょう。ブランドの魅力を伝えながらどこか不思議なこころにひっかかる印象を与えることで、ユーザーの興味をかき立てられます。
5.ユーザーとのコミュニケーション
ユーザーとの関係性の構築にカバー写真を利用した事例も出てきています。パクチー料理専門店である「paxi house tokyo」では、店に集うお客さんの集合写真をカバー写真として使っています。米国の携帯通信会社「Verizon Wireless」では「30 Tablets in 30 Days」というコンテストを開催し、ユーザーが投稿した写真の中から優れたものをカバー写真として活用しています。
- paxi house tokyo
- https://www.facebook.com/paxihouse
- Verizon Wireless
- https://www.facebook.com/verizon
カバー写真は、新商品の販売、開催中のキャンペーン、イベントなどに併せて定期的に変更することをオススメします。魅力的なカバー写真で変化を付けてFacebookページに訪れてくれるファンをもてなしましょう。
今回の変更が与える運用上の影響と対策
今回の仕様変更により、Facebookページはより魅力的なものになるでしょう。ブランドはFacebookページに大きなカバー写真を配置できるようになり、日々の投稿はより魅力的な形でユーザーに届くようになります。
一方で、ファン以外のユーザーに対して見せる「デフォルトで表示するタブ」の設定が廃止されることで、ブランドを理解しもらう前に特典を与え、とりあえずファンになってもらうという手法は使いにくくなるでしょう。
目先のファンを獲得することを目的にするのではなく、大切なファンを育成することを見据えて魅力的な情報を投稿し、関係性を深めることを意識する必要があります。そのためには、自分のブランドがどんな強みを持っているのか、優位性や独自性はどこにあるのかを理解し、どんなコンテンツを投稿していくべきなのかを改めて考える必要があるでしょう。
最後に、新しいタイムラインに対応するための簡単なチェックリストを用意しました。3月30日にはすべてのFacebookページが自動的にタイムラインに移行されるので、チェックリストを活用してしっかり対応しておきましょう。
タイムライン対応チェックリスト
- カバー写真(315×851px)は設定しましたか? ブランドを表現した画像にしましょう。ただし、宣伝的な情報はNGです
- プロフィール画像を180×180pxに変更しましたか? ニュースフィードでも見えるように、32×32pxの状態でも確認しましょう
- 表示するアプリやビューを設定しましょう。特にデフォルトで表示される4個の選定が重要です
- 投稿方法を確認しましょう。トップ固定、ハイライト、マイルストーンなどの新機能を上手に活用しましょう
- 新しい管理機能を確認しましょう。ユーザーからのメッセージに対応する体制も忘れずに
著者:加藤 洋(かとう・ひろし)
株式会社TAM アートディレクター兼ソーシャルメディア・プランナー。大手通信会社キャンペーンサイト、国内高級車メーカープロモーションサイト、大手通販会社ECサイトなどを数多くWebプロジェクトを手掛ける。FacebookやTwitterなどソーシャルメディア活用のノウハウ蓄積と情報発信を行なうサイト「Social Media 360.jp[役に立つソーシャルメディア情報配信サイト]」を運営中。