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SteelheadアプライアンスにアカマイのSureRouteを実装!

まるでローカル!アカマイとリバーベッドによるSaaS高速化

2012年03月23日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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3月22日、アカマイ・テクノロジーズ(以下、アカマイ)とリバーベッドテクノロジー(以下、リバーベッド)は、SaaSのレスポンスを高速化するために共同開発した「Steelhead Cloud Acceralator」を発表した。当初はGoogleApps、Salesforce.com、Microsoft Office 365をサポートし、今後適用アプリケーションを拡大していく予定となっている。

SaaSを導入して初めて気がつく「距離のギャップ」

 Steelhead Cloud Acceralatorは遠隔にあるSaaS型のアプリケーションをレスポンスを高速化するためのソリューション。インターネット上で高速・セキュアな通信を可能にするCDN(Contents Delivery Network)を提供するアカマイと、拠点間の通信を最適化するWAN高速化アプライアンス「Steelheadシリーズ」を提供するリバーベッドが共同開発したもので、Steelheadの追加機能として提供される。

米アカマイ エンタープライズクラウド事業部門 担当上級副社長兼ジェネラルマネージャー ウィリー・M・テハダ氏

 発表会で登壇したアカマイのウィリー・M・テハダ氏は、こうしたソリューションを開発した背景として、SaaSを利用する際のパフォーマンスの課題を挙げた。Salesforce.comやGoogleApps、Office 365などメジャーなSaaSは、米国のデータセンターでホストされていることが多く、利用者との間で距離のギャップが生じる。テハダ氏は、「10MBのパワーポイントファイルを開く場合、ローカルアクセスで2秒で開けるのに、遠隔のOffice 365では60倍となる2分もかかる」と指摘。また、アプリケーションが複数のデータセンターにまたがっていたり、データセンターを必ず経由して、インターネット上のSaaSにアクセスする構成をとる企業は、この距離のギャップがさらに大きくなるという。

SaaSを導入して初めて気がつく距離のギャップ

 こうした距離のギャップを解消すべく、アカマイとリバーベッドが共同開発したのがSteelhead Cloud Acceralatorになる。テハダ氏は、「パブリックとプライベートの両方のネットワークを最適化し、高いパフォーマンスを実現できる。業界で初めてエンドツーエンドの高速化が実現した」とアピールした。

アカマイのソフトウェアをSteelhead上に実装

 続けてSteelhead Cloud Acceralatorの詳細について解説した米リバーベッド APJチャネル シニアディレクター スティーブ・ディクソン氏は、従来データセンターに存在していたエンタープライズアプリケーションがSaaSのような形でクラウドに移行したことで、パフォーマンスの問題が顕著になってきたという。これを解消すべく、データセンターや拠点に設置されているSteelheadにアカマイの「SureRoute」のソフトウェアを組み込み、インターネット上での高速化を実現する。

米リバーベッド APJチャネル シニアディレクター スティーブ・ディクソン氏

 SureRouteは、アカマイのネットワーク上で目的となるサーバーの最短パスを提供しつつ、TCPの最適化を施すことで、高速化を実現する技術。SaaSの最近となるアカマイネットワークのPOP(Point Of Presence)に契約した顧客ごとのVirtual Steelheadが用意され、「データセンターや拠点に設置されたSteelheadと、アカマイのネットワークのPOPにあるVirtual Steelheadとの間で通信が最適化される」(ディクソン氏)という仕組みになる。従来のWAN経由での高速化はもちろん、インターネット越しでの高速化が実現し、距離を感じさせないレスポンスや転送速度を実現する。

今回発表したSaaSの最適化ソリューションの構成

 サービス開始当初はGoogleApps、Salesforce.com、Microsoft Office 365をサポートし、今後適用アプリケーションを拡大していく予定だという。発表会では、米国のOffice 365からパワーポイントをダウンロードするデモが披露され、1分かかっていた転送時間が、わずか2秒にまで短縮された。設定もチェックボックスをオンにするだけで、きわめて容易だ。課金は、SaaSの利用価格の15~30%程度をユーザーごとに支払うという形になる。また、物理アプライアンスだけではなく、仮想アプライアンスもサポートする。

 会場では米国以外のデータセンターで効果があるかという質問も飛んだが、香港のデータセンターにあるOffice 365でも約23倍の効果があり、高速化の恩恵を十分に受けられるという。

香港のデータセンターでも高速化の効果は大きい

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