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2年連続の女王戴冠なるか? 5年目のミクGTプロジェクト 第9回

GT開幕前夜! ドライバー人生を変えたGSR入り 番場 琢の決断

2012年03月30日 18時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部

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最悪の精神状態で迎えた最終戦もてぎ

──そんなお二人の精神状態とは裏腹に、雨の最終戦もてぎではバッチリのタイヤがヨコハマさんから投入されて、文字通りブッチギリでチャンピオンを獲得しましたね。

番場 今考えると出来すぎですよね(笑)。あのとき、ピットウォークに出ていきませんでしたが、あんなこと初めてなんですよ。いつもは、このレースができるのはさまざまなスポンサーや個人スポンサーさんのおかげだとか、個人スポンサーさんたちが僕に会いに来てくれてるんだろうなとか考えるんですけど、今回ばかりはそういったことを一切シャットアウトしてレースのことだけ考えたいと。大橋監督に直訴して許可をもらったんです。最近僕がお世話になっている人に「真の集中はガチガチに緊張したその先にある。だから緊張しなさい」と教わりました。だから、ピットウォークにも出ずにひたすら緊張してたんです。

腹が減っては話ができぬ! とばかりにインタビュー中に昼食(からあげ弁当)をもりもり食す番場選手。長いインタビューですいません!

──谷口選手のことは意識してなかったんですか?

番場 どうやっても意識しちゃうので、できるだけ僕が無心になるためにも谷口さんにはシビックレースでチャンピオンを獲ってもらいたかった。だって、結果次第では谷口さんの機嫌悪くなるし、そうなると僕はそっちに気を遣ってしまって集中どころじゃなくなっちゃうので(笑)。谷口さんのチャンピオンを祈ってたんですが、結果はまさかのディレイだったという(笑)。

──もしやシビックレースの終盤のアクシデントを引き起こしたのは、番場さんの念だったり?(笑)

番場 そうかも(笑)。まあでも、お陰様で谷口さんもシビックでチャンピオンを獲れたし、僕の集中力が乱れる要因はなくなりました。あと、みんなから聞かれたんですけど、スタートドライバーだからといって緊張はしてませんでしたし、そういう思考が入ってくる余地もなかったですね。もう、自分の呼吸音しか聞こえないみたいな。それくらい集中してたんです。ポールスタートも韓国のレースで何回もやってるので、慣れてますしね。

谷口選手の勝利への執念と番場選手の祈りが、シビックレースのチャンピオンを引き寄せたのかも知れない

──そういえばフォーメーションラップのときにウェービングをしていませんでしたね。

番場 言われる前に言っておきますけど、去年スピンしたからしなかったわけじゃないですよ! 谷口さんがやらない人なので、僕も一度やってみたかったんです。左右に振った場合とどれだけ差があるのか。それがたまたま最終戦に来ちゃっただけですので(笑)。加速減速でタイヤを潰してたんですが、意外とタイヤ温まるな~と冷静に分析してました。その集中のおかげで、1位のまま谷口さんにバトンを渡せましたからね。

──番場さんのレース人生初のSUPER GT GT300クラスチャンピオンを獲得したわけですが、変わったことはありますか?

番場 うーん、大きく変わったってことはないですけど、走行会とかでドライバーからのコメントをってなったときに、まわりのみんなが「チャンピオンがいるのに、俺が言えませんよ」みたいにイジられることは多くなりましたね(笑)。まあ、1回獲っただけじゃ、そんなに変わらないと思います。

チャンピオンになっても番場選手は番場選手だった(笑)

──それでは、2011シーズンを振り返って、印象に残ったことを教えてください。

番場 シリーズをとおしてなんですけど……。今年は表彰台乗るときは1位のときだけでしたよね。2位、3位という成績はなかった。予選も含めてね。勝つか負けるかみたいな両極端な成績だったのが印象的ですね。JAF-GPも含めると今年は5回も表彰台に乗ったし。細かいミスはあったけど、チームのみんなで協力したからミスを最小限にできたと思います。そういう意味でも、今年はチーム力が過去最高だったんじゃないでしょうか。

 あと一番感動したことなんですが……、もてぎでチェッカーを受けた谷口さんを迎えに行ったんですが、クルマから降りてきてハグをしながら耳元でボソっと「ありがとな」って言ってくれたんです。あの瞬間以上の感動はありませんでした。セパンや富士の優勝ももちろんうれしかったんですけど、もうあの言葉を聞いた瞬間、僕は燃え尽きましたね。最初、「もっとタイヤをもたせろよ~」とか言われるんじゃないかなって思ってただけに(笑)。

谷口選手の感謝は心の底から出た言葉だったに違いない

──ツンがデレる瞬間が一番美しいんです! さて、2012シーズンは2台体制でしかも、番場選手はAドライバーに復帰するわけですが、今の心境は?

番場 やっぱりプロとしてAドライバーをやりたい気持ちはずっとありました。安藝さんにはとても感謝しています。去年谷口さんから学んだことを、すべて谷口さんに見せつけるつもりです。なるか谷口超え! って感じで。同じチームですが、今年はライバルでもあるので、谷口さんたち以上の成績を目指しますよ。個人スポンサーさんたちも、ぜひとも#4の応援をお願いします!(笑)

──エースドライバー・番場の走りを期待しています!

【次回予告】ドライバー人生10年目にして初王者に輝いた
谷口信輝選手が登場!

 次回は初音ミクGTプロジェクトをチャンピオンに導いた、ミスターGT300こと谷口信輝選手のインタビューをお届け。二輪から四輪にシフトしたきっかけから、現在までを語ってもらったのでお楽しみに!

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