このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

スマホの機能を徹底チェック 最強スマホ&サービスはコレ! 第34回

Xi/WiMAX/4G 4キャリアのモバイルルーターを比較した

2012年03月19日 12時00分更新

文● 小林 誠、ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

東京駅でも高速通信圏外?

 まずは東京駅のテストから。ここでは駅構内(新幹線改札近く)で土曜日の午後10時頃に測定した。日本の中枢ともいえる駅だが、土曜の午後10時には閑散としている。

  ドコモ「L-09C」 au「DATA08W」 ソフトバンク「101SI」 イー・モバイル「GP02」
実測結果
(下り/上り)
4Mbps
/0.5Mbps(3G)
14.5Mbps
/0.9Mbps(WiMAX)
8.2Mbps
/0.5Mbps(3G)
15.6Mbps
/3Mbps

 しかし屋内ということもあってか、ドコモのL-09Cとソフトバンクの101SIは、通信エリアが「3G」の表示である。東京駅は広いので探せば圏内もあるとは思うが、今回は3Gでの計測。もっとも3Gでそれぞれ4Mbpsと8.2Mbpsだったのでなかなか高速だった。

人が少ない東京駅では比較的回線は空いていたようだ

 WiMAXによる通信とイー・モバイルは本領発揮。DATA08Wは14.5Mbps。もう2回のテストも12Mbps以上と好成績だ。イー・モバイルのGP02はさらに速い15.6Mbps。東京駅は設備が充実しているのだろう。人が少ない時間帯では、さすがにいずれのキャリアも快適に利用できた。

渋谷駅では各社の高速通信に接続できた

 渋谷駅でのテスト場所はJR渋谷駅の中央改札近く。時間は土曜の午後11時頃。渋谷駅では終電近くでも人は多く、東京駅ほど閑散とした感じはない。それでも平日の夕方よりは通信状況は混雑しにくいと思われた。

  ドコモ「L-09C」 au「DATA08W」 ソフトバンク「101SI」 イー・モバイル「GP02」
実測結果
(下り/上り)
4.4Mbps
/4.6Mbps(LTE)
12.4Mbps
/0.8Mbps(WiMAX)
15.8Mbps
/7.5Mbps(AXGP)
3.8Mbps
/0.5Mbps

 ここではL-09Cと101SIが実力を見せた。L-09CはXi圏内に入っていた。下りは4Mbps台とそこそこのレベルだが上りが4.6Mbps。他の2回もやはり同じくらいの数値だった。

渋谷ではXiで接続しても、速度的にはやや伸び悩み

 101SIはさらに速い数値が出て、SoftBank 4G圏内で下り15.8Mbpsと上り7.5Mbps。上下ともに今回のテストでは最速値だ。エリア内でしかもまだユーザーが少ない状態だと思われるので、さすがに速い。もっとも理論値と比べると……という部分もあるが、これ以上の数字となると基地局との距離も大きくなってくるので、まずは十分高速と言えるだろう。

エリア内でのSoftBank 4Gはさすがに高速

 WiMAXは安定して高速な数値が出ている。エリア的にも都市部であれば、十分といった印象を受ける。イー・モバイルのGP02はここでは通信速度はイマイチだった。ただし他の2回でも下りは1Mbps以上だったので実用的に問題があるわけではない。

全体的に数値が伸びない 横浜駅

 横浜駅のテストはJR横浜駅改札内のカフェ。時間帯は土曜の午後8時頃だ。まだ人通りは多く賑わっているが、平日のラッシュの時間帯ほどではない。ただ全体的に通信速度がイマイチで、イー・モバイルのGP02は圏外となってしまったためテストはできず。少々奥まった場所だったことも影響しているのだろう。L-09CはXi圏内だが2.2Mbpsという数値。他の2回も1.7/1.8Mbpsとやはり2Mbps程度で、Xi圏内だからすごく高速というワケには単純にはいかない。アンテナアイコンを見ていると1~3本に頻繁に表示が切り替わっており、圏内とはいえ電波的には微妙な場所だったようだ。

  ドコモ「L-09C」 au「DATA08W」 ソフトバンク「101SI」 イー・モバイル「GP02」
実測結果
(下り/上り)
2.2Mbps
/0.3Mbps(LTE)
8.5Mbps
/0.8Mbps(WiMAX)
8.8Mbps
/0.6Mbps(3G)
圏外

 101SIは3Gながら通信の状態は良好で、常にアンテナが4本表示となっており、8Mbpsオーバーであれば十分快適にインターネットを利用できた。

スタミナを見てみると?

 約4時間のテスト中、端末の電源を入れっぱなしだったわけだが、そのうちテストに要したのが各ポイントで約10分、移動や待機時間は電源は入れたままでノートPCとは接続しないという流れ。普段の使い方に照らすとは1時間に1回メールやWebサイトをチェックする、といった感じだ。

  ドコモ「L-09C」 au「DATA08W」 ソフトバンク「101SI」 イー・モバイル「GP02」
バッテリー消費 5のうち2を消費 4のうち1を消費 変化無し 変化無し
液晶消灯時間 14.3秒 30秒 45.5秒 15.2秒

 その結果をみるとスペック上、スタミナ的に強力と思われたL-09CやDATA08Wの目盛りの減りが目立つ。逆にスペック上少ない時間の101SIとGP02は減少していないように見える。これは電池アイコンをみているだけなので、表示による違いもあるかもしれないが、やや意外だった。またL-09Cはテストの順番で最初に使うため、設定などでやや使う時間が長くなっている可能性がある。

 液晶の消灯時間を見ると(ストップウォッチで測定した)、L-09CとGP02は早め。少々早すぎてアイコンをよく見るときに消えたりしてイラッとさせられた。一方DATA08Wはアイコンをしっかり見て、ちょうど消灯する感じ。101SIは点灯時間がかなり長く感じた。

今回の結果ではauのDATA08W
ソフトバンクの101SIがやや有利か

 通信速度の対決では都市部でWiMAXで十分なエリアを持ち、いざというときには3Gも使えるDATA08Wが有利。それにつづいて、101SIも3G(ULTRA SPEED)でもなかなか高速だった。

 L-09CとGP02は発売が半年以上前の端末なので、その分の不利もあったかもしれない。Xiは新型ルーターの発売が控えているし、イー・モバイルもLTEの新サービスで比較するべきという意見もあるだろう。新製品がそろった段階で、あらためてチェックしたいと考えている。


前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン