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続々登場!最新Xeon E5搭載サーバー第4回

サーバーはXeon E5、ネットワークは40/100GbEへ本格移行

クラウドイネーブラーとしての存在感を高めるシスコの最新製品

2012年03月14日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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3月13日、シスコシステムズはクラウド戦略についての発表会を行ない、最新のXeonプロセッサー E5を搭載した「Cisco UCS」や管理ツール「UCS Manager」の機能強化、データセンター向けスイッチ「Nexusシリーズ」などネットワークの新製品も一挙に投入した。

クラウドの構成要素をまとめたCloudVerse

 発表会の冒頭、シスコシステムズ クラウドビジネス事業推進 執行役員の吉野正則氏は、「クラウドの登場、データ増大、デバイスの多様化の3つが相互作用を及ぼしている」というメガトレンドを概説したのち、同社が10のデータセンターから集めたデータを元に「Cisco Cloud Index」のレポートを元に、クラウドを取り巻くトラフィック予測について解説した。

シスコシステムズ クラウドビジネス事業推進 執行役員の吉野正則氏

 まず2015年のトラフィックは2010年の4倍に増加し、このうちデータセンター内のトラフィックは全体の76%に達するという。また、データセンターと利用者間のトラフィックを調べると、ピーク時のトラフィックが今後急激に増加することもわかってきたという。吉野氏は、こうしたトラフィックの増大に対して、ブロードバンド化が進む韓国や日本はすでに「クラウド利用レディ」な状態であり、今後クラウド間の有機的な結合や連携が進んでいくと指摘した。

2015年までのトラフィックのフロー

今後増えるクラウドの有機的な結合

 こうした状況に対して、シスコはクラウド構築や利用を促進させる製品はもちろん、パートナーとの協業による幅広いソリューション、クラウドを実現させるプロフェッショナルサービスなど、幅広い展開を行なっているという。「クラウドは速いサーバーやブロードバンドがあればよいわけではない。シスコは系と系が結合する大きなシステムと捉えている」(吉野氏)。

 このうち製品に関しては、サーバー、ネットワーク、アプリケーション&サービスなど主要クラウド要素を統合した「Cisco CloudVerse」というフレームワークを昨年末に発表している。CloudVerseを構成する具体的な製品として吉野氏は、Cisco UCS(Unified Computing System)のようなサーバー群や管理ツール、Nexusシリーズのほか、VDIを超えるワークスペースの仮想化を実現する「VXI」、さらにクラウド間接続やユーザーとのネットワークを受け持つ「CRS」「ASR」「ISR」などのルーター製品を挙げた。

シスコのクラウド戦略(ソリューション)

Xeon E5搭載の第3世代UCSが登場

 続いて、データセンター/バーチャライゼーション事業 ユニファイド コンピューティング システム プロダクトマネージャの中村智氏が、Cisco UCSのこれまでの実績を振り返りつつ、新しいCisco UCSについて説明した。

シスコシステムズ データセンター/バーチャライゼーション事業 ユニファイド コンピューティング システム プロダクトマネージャ 中村智氏

 シスコは「Unified Data Center」というキーワードの元、仮想化されたサーバーとネットワーク、そして管理などを統合したプラットフォームを提供している。中村氏は、「もともと複雑化するシステムや膨大なデータ、ロケーションの分散といった課題に対応するべく、ネットワークとサーバーを一体化させるものだった」と日本で投入された2年半前を振り返り、その後さまざまな領域で着実に実績を積み上げてきたと説明。「基幹システム、アプリケーション開発、ビッグデータなど、さまざまなニーズに応えている」(中村氏)とのことで、現在では1万1000社の顧客を獲得。米国のブレードサーバー市場でも、シェア2位を実現したという。

 第3世代となる今回のCisco UCSでは、Xeon E5-2600に対応したブレード型の「B200 M3」、1Uラックマウント型の「C220 M3」、2Uラックマウント型の「C240 M3」の3機種が新たに投入された。メモリスロットが増加しており、B200 M3とC240 M3では24スロットを搭載。最大768GBのメモリ容量をサポートする。また、B200 M3ではメザニンスロット以外に専用スロットが用意され、256の仮想HBA(Host Bus Adaptor)/NICをサポートするVIC(Virtual Interface Card)を追加できる。メザニン用のVIC 1280と専用スロット用のVIC 1240という2つの仮想インターフェイスカードが用意され、インターフェイスをASICレベルで冗長化できるという。

 なお、Cisco UCSに関しては、今後のインテルの最新CPUの動向にあわせ、スケールアウトモデルや高集積ミッションクリティカルにあたるモデルも用意される予定となっている。

Xeon E5-2600対応のCisco UCS M3サーバー

低遅延と高い拡張性を持ったネットワークファブリック

 サーバー集約用のファブリックインターコネクトは、従来モデルの2倍となる96のポート数と2Tbpsのスイッチング容量を誇る「Cisco UCS 6296UP 96ポートファブリックインターコネクト」を投入。あわせて、40Gbps(デュアル10Gbps×2)で上位ネットワークに接続するブレードシャーシ用のI/Oモジュール「Cisco UCS 2204XP ファブリックエクステンダ」も発表された。

 Unified Managementと呼ばれる分野のクラウド管理ツールも拡充され、エンドユーザーのプロビジョニングやサービスカタログの作成を可能にする「Cisco Intelligent Automation for Cloud」が提供される。「インフラのプロビジョニングが数分から数十分で可能になる。2012年の第3四半期にはネットワークのプロビジョニングも提供する計画となっている」(中村氏)。

新UCS Managerでは複数のUCSドメインを管理できる

 さらに2012年中にはUCSの管理ツールであるUCS Managerもアップデートされ、異なるデータセンターのドメイン(最大320台・ラックサーバーは160台)をまたいだ管理に対応する。「UCS Managerから、あるデータセンターから他のデータセンターにリソースを振り分けることが可能になる」(中村氏)。

(次ページ、40/100GbE対応ラインカードの投入でコアを強化)


 

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