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3.7 Appleスペシャルイベントレポート

iPadを超えるのは、iPadだけだ

2012年03月09日 22時30分更新

文● 鈴木淳也(Junya Suzuki)

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ついにSiriが日本語対応!

 今回、最初の話題となったのはiPhone 4Sで昨秋にデビューしたばかりの音声アシスタント「Siri」だ(関連記事)。これまでは英語(もしくはフランス語かドイツ語)にしか対応せず、一部では「英語の発音練習ソフト」とさえ言われていた機能だが、これがついに日本語に対応。日本語による音声入出力が可能になった。デモでは3種類の英語の後に、フランス語、ドイツ語と続き、6つ目の言語として、日本語での天気ガイドが行なわれる様子が紹介され、会場が沸いた。この日本語対応SiriはiOS 5.1とともに提供が開始され、発表同日の3月7日よりアップデートで利用可能になっている。すでに多数の日本語Siriレポートが各所で紹介されていると思うので、ぜひ参照してみてほしい。

新製品・サービス紹介のトップを飾るのは音声アシスタント「Siri」。英語、フランス語、ドイツ語のみのサポートだったSiriだが、今回はなんと新たに日本語をサポート。日本語対応SiriはiOS 5.1とともに利用可能になった。iPhone 4Sユーザーはぜひ試してみてほしい

 このほか、iOSデバイスまわりのトレンドや新サービスとして、App Storeの現状報告とiCloudに関するアップデートが報告されている。

 App Storeは現在のAppleにとって、iOSデバイス戦略の要的存在だ。現在登録されているアプリは58万5000本に上る。そしてつい先日、同ストアからダウンロードされたアプリが、250億本というマイルストーンに到達したことが報告された。キリ番を踏んだラッキーなユーザーは“中国在住の人物”とだけ紹介された。現状の中国はまだAppleにとって未開のエリアと言えるが、こうした国からマイルストーンを象徴する番号をゲットしたユーザーが出現した点に、ポストPC時代と呼ばれるデバイスの拡大ぶりがうかがえる。

そしてiOSのエコシステムを支えるアプリ群。App Storeの累計ダウンロードは250億本に到達し、そのラッキーナンバーを踏んだユーザーは中国から出たという

 Siriと並んで昨秋にサービスが本格スタートしたばかりのiCloudだが、旧サービスからの引き継ぎもあり、ユーザー数は1億人以上という。iCloudの目玉機能の1つ「iTunes in the Cloud」(関連記事)は現在、音楽・テレビ番組が対応コンテンツとして提供されているが、新たに映画コンテンツのサポートも発表した。今後は購入履歴さえあれば、いつでも好きなタイミングと場所でコンテンツをダウンロードして視聴可能になる。

 また今回のタイミングで、これまで720pだったHD動画コンテンツが新たに1080pに対応したことが報告されている。これに合わせ、Apple TVも1080p再生に対応した新バージョンが発表されており、新UIの採用や映画コンテンツでのGeniusサポートがデモとして紹介された。新Apple TVの価格は99ドルで、発売日は3月16日。現在予約を受け付けている。

コンテンツ面ではiTunes Storeを拡充し、今回は新たに映画コンテンツが「iTunes in the Cloud」に対応したと報告。映画とテレビ番組は1080pの解像度に対応し、今回発表された新型の「Apple TV」では、1080pコンテンツが再生できるようになっている。Apple TVはUIを刷新し、映画コンテンツもGeniusに対応するなど、検索性や操作性を向上させた

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