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『ビッグデータ革命』の著者に聞く 第1回

分析する意味とは? リアル店舗でもネットの解析が必要になる理由は?

なぜビッグデータが注目されるのか、素朴な疑問に答える

2012年03月10日 09時00分更新

文● 柿木彰/野村総合研究所 ビジネスインテリジェンス事業部長
聞き手●桶谷仁志

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ビッグデータは次にすべき“最高の選択”を即座に提示する

 すでにマーケティングの世界では、“ネクスト・ベスト・アクション”と呼ばれる潮流が顕著になってきています。

 従来、企業データの分析結果は、経営者やマーケティング担当者が見て、経営判断や中長期の施策、商品開発に役立てるという形が主流でした。ところが、顧客接点がどんどんIT化してくると、分析した結果を、顧客に対して迅速にフィードバックできるようになってきました。このフィードバックが、ネクスト・ベスト・アクションです。

 ネクスト・ベスト・アクションでは、近い将来、位置情報と連携したマーケティングの進化が予想されます。例えば、ある顧客が、ある店舗に入ったなら、それを位置情報から察知した企業や広告代理店側から、即座にリコメンドメールが配信される。あるいは、その店舗に関連したキャンペーンクーポンメールが配信されるようなイメージです。

 そんな形の販促活動、ITの世界で言うリコメンデーションが、日本でも今後数年以内に、ごく自然にみられるようになってくると思われます。そのキーテクノロジーとなるのが、従来の数値データやWebアクセスログに加え、位置情報、テキストデータの分析です。

 最近は、実店舗で商品を見て、スマートフォンを使って、ネットで買うという消費者が増えています。EC事業者側では、日ごろから顧客の消費行動に関するビッグデータを分析し、その分析結果と位置情報の分析から、適切にレコメンデーションを送るという形で、販促活動を効率化し、顧客へのサービスレベルを向上させるでしょう。

 実店舗を持つ企業も、EC事業者と同様にビッグデータの分析に取り組まなければならない時代が、いま目の前まで来ているのです。本書『ビッグデータ革命』は、ITを使った顧客接点の販促活動、レコメンデーションに取り組みたいという読者のためにも、きっとお役に立つと思います。

柿木彰(かきのき・あきら)

ビジネスインテリジェンス 事業部長 専門は、ITアーキテクチャー、データマイニングなど。前職では技術調査部長を務め先端技術のビジネスへの応用を調査研究。データ急増が及ぼす社会変革に注目し、現在はテキストマイニング技術を強化したビジネスインテリジェンス事業に従事。『ITロードマップ2009年版』(共著、東洋経済新報社)をはじめ、多数寄稿。

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