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「まるでロケ番組」のような行楽風景が撮れる進化した最新ビデオカメラたち 第3回

無線LAN内蔵ビデオカメラはスマホの「トモダチ」なのか!?

2012年03月07日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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フルHDの高画質な作品づくりに挑戦するならば
やはりPC用編集ソフト! なんですけど……

 スマホやタブレットならば、外出先で手軽に動画投稿が行なえることはわかったが、フルHD動画の編集をするとなると、さすが負荷が大きい。無線LANによる動画転送も解像度などに制限があるので、HD動画の編集をサクサクと行なうのはまだまだ難しいのだろう。

 となるとPCのビデオ編集ソフトを使うのが王道だ。

「VideoStudio Pro X4」の編集画面。基本的なカット/結合/トランジションやエフェクト効果の演出はもちろん、撮影したビデオ映像のコマ数を減らし、パラパラ漫画のような映像にする「タイムラプス」といった面白い機能も搭載する

「VideoStudio Pro X4」の編集画面。基本的なカット/結合/トランジションやエフェクト効果の演出はもちろん、撮影したビデオ映像のコマ数を減らし、パラパラ漫画のような映像にする「タイムラプス」といった面白い機能も搭載する

 カットや結合といった簡単な編集は、前述の通りビデオカメラ本体、またはビデオカメラ付属のソフトで行なえる。より凝った編集を考えているならば、放送局や映画制作で使われているようなプロ用ソフトなどかなり高価なものもあるが、例えばコーレルの「VideoStudio Pro X4」(ダウンロード版1万360円)やアドビの「Adobe Premiere Elements 10」(アップグレード版1万290円)といった、1万円前後のソフトでも十分以上に多彩な機能が用意されている。

 こうしたソフトを使えば、センス次第でプロの作る番組に迫るような作品だって作れてしまうだろう。

 ちなみに、今回紹介した無線LAN対応機種は1080/60pの撮影に対応していないが、もし1080/60pのビデオ編集をしたいとなると話は別。PCでもフル画面の表示となると負担が大きく、ソフトによっては対応していない可能性もある。

パナソニックの「HD Writer AE 4.1」なら60p映像の簡易編集も可能

パナソニックの「HD Writer AE 4.1」なら60p映像の簡易編集も可能

 また、マシンスペックもそれなりに必要で、パナソニックのビデオカメラに付属する編集ソフト「HD Writer AE 4.1」の動作環境を見ると、60p編集をする場合はCore i7(2.80GHz)以上のCPUを推奨している。

ソニーの「BDZ」シリーズ(左)やパナソニックの「DIGA」(右)の最新機種であれば、1080/60pの映像の取り込みに対応している機種も多い

 手軽に編集するにはどうしたらいいか、というとBDレコーダーを使うという手もある。例えばソニーのBDレコーダー「BDZ」シリーズの場合、編集機能としてはカット編集やチャプター編集だけだが、撮影日時順にカレンダー表示するなど、メニュー画面の作成機能もある。

 また、パナソニックのBDレコーダー「DIGA」は、AVCHD 2.0対応は謳っていないが、同社のビデオカメラで撮影した1080/60pの取り込みには対応しているし、タイトル画面作成や画面へのエフェクト、BGM追加といった編集機能もかなり充実している。

 PC操作は苦手だし、フルHD動画だけに保存先はBDだという人は、案外BDレコで編集してしまうのが近道だったりする。

ビデオを撮ったら編集して見せびらかそう!

 YouTubeを始めとするビデオ投稿サイトを見ていると、エフェクトやトランジション効果を当たり前のように使っている人が多く、画質を含めて作品のクオリティーが驚くほど上がっていることに気付く。つまり、すでにビデオ編集のための環境はかなり整ってきているのだ。

 しかし、ビデオ編集自体は決して一般的なホビーと言えるほどには普及していない。それは自分にはできないと尻込みしているか、実は誰でも手軽に挑戦できるほどに環境が整っていることに気付いていないだけだ。

 ここまでに紹介したスマホ用アプリなどを見てもそれがわかるはず。ビデオ編集が普及しにくかった原因は、家に呼ぶくらいしか見せる機会がなかったことも大きいが、今はスマホでも見せられるし、YouTubeで世界中に公開することも容易と、見せる機会はいくらでもある。

 我が子の可愛い姿を撮るためにHDビデオカメラを手に入れるのならば、思い切って編集の世界にまで飛び込んでみよう。きっとビデオ撮影がもっと楽しくなるはずだ。


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