ミドルクラスモデルでも
手ブレ補正が優秀なモデルも増えてきた!
最後に、前回ハイエンドモデルで試した手ブレ補正のテストを、今回のミドルクラスモデルでも試してみたので、軽く紹介しよう。
キヤノン HF R31で歩き撮り
キヤノンのHF R32は、上位機種とほぼ同様の手ブレ補正性能を有している。機能的にも同じ「マルチシーンIS」なので、この結果も当然ではある。手首の回転ブレが目立ちやすいが上下左右の揺れは安定している。
パナソニック V300Mで歩き撮り
パナソニックのHC-V300Mも上位機種と同じ5軸検知の手ブレ補正機能を備えているため、手ブレの感じは同じ印象だ、画質の違いを別にすれば、映像自体は安定感の高いものだ。広角のまま歩き撮りをするような場合の、急な素早い動きには追従しにくい傾向も同様だった。
JVC GZ-VX770で歩き撮り
JVCケンウッドのGZ-VX770は、パワーアクティブモードを備えておらず、従来の「アクティブモード」のみとなっている。そのせいか、平坦な道の映像でもわずかながら上下の揺れを感じるし、手首の回転ブレもわりと出てしまっている。このあたりは、機能自体が異なるので仕方のない部分。とはいえ、歩くリズムに合わせて右手自体が動いてしまっているのもわかってしまうので、映像は少々見づらい。
ソニー CX270Vで歩き撮り
ソニーのCX270Vは、同社の従来モデルと同じ「光学式手ブレ補正」(アクティブモード)を搭載する。光学式の手ブレ補正と電子式による回転方向の制御も補正するタイプだ。
本機もボディーは小さめで、ある程度撮影を意識して手首に力を入れていないと手ブレが出やすいのだが、それにも関わらず安定感はかなりのもの。すでに定評のある手ブレ補正機能の効果がよく出ていると感じた。映像の不安定な揺れはよく抑えられており、歩いている雰囲気もよく出ている。比較的価格の安いモデルでこれだけの実力を備えているというのも大きな魅力だ。
というわけで、ミドルクラスでもソニーの手ブレ補正はやや有利という結果になった。しかし、上位機と同じ手ブレ補正を採用したキヤノンやパナソニックはソニーに肉迫しており、下位モデルにも「空間光学手ブレ補正」を検討しないとアドバンテージが失われる可能性もある。
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