3DMark Vantage
DirectX10世代からは定番の3DMark Vantageのベンチマークスコアを計測した。計測したプリセットは「Extreme」である。
ここでのスコア傾向は3DMark11と変わらない。Radeon HD 7950とHD 7870との差が少し開いたかなという程度だ。
Monster Hunter Frontier【大討伐】
最後にDirectX9.0c世代対応タイトルから、カプコンの「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」をチョイス。計測解像度はフルHDの1920×1080ドットで行なった。
古い世代なので特殊な傾向が出るかと思われたが、DirectX11世代の3DMark11と傾向はあまり変わらない。ここでもRadeon HD 7850のスコアがGeForce GTX 560Tiを上回っていることから、Radeon HD 7800シリーズは古いゲームでもパフォーマンスに不安はなさそうだ。
消費電力
システム全体の消費電力をサンワサプライのワットチェッカーで計測した。計測条件はWindows起動直後に数分間放置した状態での「アイドル」と、ストレスツール「OCCT 4.1.1」のGPUテスト(GPU負荷100%)実行中状態を「高負荷」としている。
Radeon HDシリーズはいずれもアイドル状態が71~72Wとほぼ同じ数値でかなり低い。高負荷状態はRadeon HD 7850の数値が優秀で、アイドル状態との差が104Wしかなく、Radeon HD 7870よりも48Wも低い。この104Wの中には若干だがCPUの消費電力分も含まれるので、純粋なビデオカード消費増分は100Wを下回りそうだ。一定水準のパフォーマンスが欲しいが、同時に消費電力もなるべく抑えたいといったユーザーには、要注目のGPUである。
パフォーマンスは申し分なし
気になるのは店頭価格
Radeon HD 7870とRadeon HD 7850は、性能的には期待通りのパフォーマンスを持っていると言える。特にRadeon HD 7850は、PCI Express補助電源コネクター1個のビデオカードを探しているユーザーには、現製品の最有力候補になる性能を有している。
ネックになりそうなのは本体価格。まだ正式な価格がアナウンスされていないが、GeForce GTX 560TiやRadeon HD 6850といった同じパフォーマンス帯の既存製品は価格もこなれているため、発売後しばらくは割高感が残るはずだ。だが、ワンランク上のパフォーマンスや省電力機能に魅力を感じるなら、迷わず突撃したいGPUである。
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