シャープ、NTT西日本、イオン、ハーストーリィプラスの4社は、タブレット端末を使用した生活サポートサービス「A touch Ru*Run」を3月12日提供開始する。発売当初はイオンのネットショップで端末を販売するほか、関東と広島エリアのイオン店舗でも取り扱う(順次全国に拡大)。
本サービスはシャープが開発したAndroidタブレットを使用して、NTT西日本、イオン、シャープのオンラインサービスを提供するもの。ハーストーリィプラスがモニター調査を実施し、使い勝手についてアドバイスしている。
NTT西日本が提供する「くらしフルサービス」は家庭向けの総合オンラインサービスで、伝言板的なコミュニケーションツールやアルバム、レシピの紹介、シールを貼り付ける感覚で使えるスケジューラーなどを提供。
端末の操作方法や設定方法が分からない場合はサポートサービスにより無料でアシストする(設置サービスなどは有料)。
お天気情報はウェザーニューズが、レシピ情報はNHKエデュケーショナルが提供するなど、くらしフルサービスにおいてはさまざまな企業が機能・情報を提供している。
イオンは「イオンネットスーパー」を提供。簡単に商品を選べる「シンプルお買い物」、過去に購入した商品を簡単に購入できる「リピートお買い物」、グラフィカルなUIで楽しく買い物ができる「みんなでお買い物」、高齢者など向けの「おたすけお買い物」の4方式の買い物に対応するアプリを用意する。
タブレット端末はNFCに対応しており、イオンの非接触ICカードである「WAON」の利用も今年の上期には可能にする。さらにメイン画面は街のようなUIになっており、イオン以外の企業のものも含め、今後さまざまなコンテンツを提供していく。
シャープは電子書籍サービス「GALAPAGOS STORE」を提供。約5万2000点のコンテンツを用意しているが、雑誌や新聞の構成比が高く、特に女性向けのコンテンツに力を入れているという。
タブレット端末は7型(1024×600ドット)と10.1型(1280×800ドット)を用意。予定価格はそれぞれ3万9800円、4万9800円となる(ただし割引サービスなどにより安くなる可能性もある)。
加えて、くらしフルサービスについては月額315円または年額3465円の利用料が必要。それ以外のサービスについては、コンテンツや有料サービスの利用料がかかる。なお、当然ながらインターネットの接続環境と無線LAN環境は別途必要となる。
家族の中心である女性ユーザーがターゲット
今回のサービスについてNTT西日本の取締役である小林充佳氏は「コミュニティーにこだわった。その最小単位が家族」であり、「家族の会話が活性化するような仕掛けを提供できないか」ということで本サービスを企画したという。
だが、「妻や母など(家族では)女性が中心的な存在」でありながら「女性はITに慣れ親しんでいない」ことが問題点と考え、女性向けのマーケティングなどを手がけるハーストーリィプラスに協力を仰いだ。
ハーストーリィプラスは約2ヵ月間、実機を使用してのモニター調査を実施。その結果をフィードバックして改善に努めた。
ハーストーリィプラス代表取締役社長である佐藤 緑氏は本サービスについて、「子供たちと一緒にコンテンツを楽しむというのが大きなコンセプト」だったとし、「おしゃべりをしながらの入力作業」が「家族を活性化させるもの」であるとモニター結果を振り返った。