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富士通開発陣が明かす“匠の技”——「ARROWS Tab Wi-Fi」を探る(前編) (2/3)

2012年02月27日 11時00分更新

文● 日高 彰

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富士通の“オハコ”――「うまくいった」の一言に尽きる防水機能

――防水のように特徴的な機能が多く見られますが、商品企画にあたって特に優先順位が高かった要素を教えてください。

高田: 防水については、われわれが携帯電話で“オハコ”としている部分ですので、これは最初の企画段階で必須であるとすぐに決まりました。また、今後のユーザーの使い方を考えると、DLNA/DTCP-IPも必須でした。従来のAndroidでは日本語入力がしにくいというご意見が多かったため、入力にこだわるという方針も早くからありました。対してワンセグについては、実は開発のかなり後の段階まで揺れていたのですが、最終的にはトップ判断で搭載することに決定しました。

PCでおなじみのQWERTY配列のソフトウェアキーボード以外にも、手書き文字入力が可能だ。富士通独自の手書き文字認識エンジンを採用しており、文章を快適に入力できる。また、日本語入力システムにATOKを標準搭載している

「ARROWS Tab Wi-Fi」の防水性能
防水性能の等級 説明
IPX5 噴流水による有害な影響がないことを示す。約3m離れた場所から、注水ノズル(直径6.3mm)を用いて毎分約12.5リットルの水を3分以上注水するという試験を行なう
IPX7 外気/水中の温度差が5度未満の環境において、約1mの深さに30分間沈めても動作に影響が出ないことを示す

――薄型防水の筐体にワンセグチューナーを内蔵するというのは、技術的な課題があったということですか?

田中: むしろ商品企画的な判断ですね。当初、ARROWS Tab Wi-Fiのコンテンツ連携はDLNAをメインに考えていましたので、「テレビはネットワーク経由で見ればよく、必ずしもチューナーを入れる必要はないのではないか?」という考え方もあったのです。ただ、やはりどこでもテレビが見られるニーズは大きいだろうということと、東日本大震災が発生し、どんなデバイスでもテレビを視聴できることの重要性が再認識された点が、ワンセグ対応の後押しとなりました。

――初のAndroidタブレットである点に加えて、薄型/防水という面ではいかがですか?

本郷: “薄型”という要素は、防水性能に加えて、“丈夫さ”と相反するため、事前のシミュレーションを繰り返し、薄さと強度のバランスを最適化しています。

 富士通では、すでに5年ほど防水携帯の実績があり、スマートフォンでも薄型防水の要素技術を蓄積していますので、大型化したときに不具合がないかは事前のシミュレーションも含めて十分検証できました。今回の製品の防水に関しては「うまくいった」の一言に尽きると思います。端子部分のキャップを忘れずに閉めさえすれば、お風呂でも安心して使っていただける製品になっています。

本郷学氏(モバイルフォン事業部第五技術部・機構設計担当)

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