管理性を高めるHP Smart Zero ClientとWindows
さらに今回から、起動に必要な最小限の情報のみをクライアントのフラッシュROMに書き込んでおき、OSなどは利用時にはサーバーからオンデマンドでロードする「HP Smart Zero Client Service」という仕組みも利用できるようになった。
Citrixからマイクロソフトへの移行などサーバー環境を変更した場合でも、内容は再起動すれば直ぐに反映されるので、端末ごとの管理が不要。管理者はサーバー側だけを見ていればいいため、数千台~1万台規模のクライアントも容易に管理できるという。
また、管理ツールに関しても既存のHP Easy Tools、HP Device Managerに加え、Microsoft System Center Configuration Manager用のプラグインとなる「HP Imaging Plug-in for Microsoft Windows Embedded Devices」を追加。管理者がWindows Embedded端末の資産管理や利用状況を一元管理できるようにした。
BIOSの暗号化やTPMの搭載、高温での動作検証、ENERGY STAR Category Bへの対応など消費電力にも配慮している。
プレゼンテーションでは、カスタムカーを扱うWEST COAST CUSTOMSの事例も紹介された。ホコリや振動などがある現場で、信頼性を確保しつつ、CADデータや各種画像などのコンテンツも呼び出せるという点が選択の理由になったとのこと。
シンクライアント市場においてトップシェアを誇るHPだが、その割合は2位以下10社の合計にも勝るという。1年で100万台の出荷も達成した。特にアジア太平洋地域および日本では、ワールドワイドの伸張率である15%を上回る20~25%の成長率が期待される。日本では、金融・製造業・大学・公共機関、そしてデジタルサイネージの分野を中心に、積極的なビジネス展開を実施していく考えだ。