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iPhoneでもやっぱ良い音で聴きたい! 対応オーディオ機器一挙紹介 第2回

iPhoneヘッドフォン本気で選ぶならこの1本!

2012年02月14日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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上質でうっとりするような優雅さに魅了される
屋内向けのゼンハイザー「HD598」

 最後はピュアオーディオユースモデルに位置づけられる「HD598」。今回聴いたモデルでは唯一の開放型で、サイズも大柄だ。ドライバーユニットには新開発の「Advanced Duofol」を採用しており、音質は向上している。接続コードも新たに着脱式になっている。出力音圧レベルは数値としては十分だが、iPhoneではやや音量不足と感じられた。

■ ゼンハイザー「HD598」
形式:オープンエアダイナミック型
出力音圧レベル:112dB/mW
再生周波数帯域:12Hz~38.5kHz
インピーダンス:50Ω
コード長:3.0m/質量:約246g
実売価格:2万4000円前後


デザイン:作りも上質、装着感は文句なしに最高

 ベージュ系のホワイトボディーは見た目も優雅で上品なイメージ。作りも上質で、堅牢さはもちろん、イヤーパッドの肌触りも極上。耳をすっぽりと覆うため、装着感は上々だ。耳が押さえられることもないし、ヘッドバンドのクッションも感触がよく、重さのわりに負担は少ない。付属コードの端子は標準プラグだが、変換用のミニプラグアダプターも付属している。

今回の4機種の中では唯一の開放型。変換用のミニプラグアダプターが付いているのでiPhoneでもそのまま使える

音質:能率の高さは抜群、カチッとしたメリハリが魅力

 圧巻だったのはヴィヴァルディの「四季」で、ムターの弾くヴァイオリンを色っぽく再現した。艶やかな高音の響きもしなやかで聴き応え十分。マイケル・ジャクソンのパワフルなドラムはパワー感や雄大さもしっかりと出るが、耳障りがソフトなせいか、上品に感じた。荒っぽいディストーションまで柔らかく心地よく再現してしまうのは好みが分かれる部分かもしれない。生命力があり、吐息のニュアンスまで再現するボーカルも絶品だ。

 当然だが、開放型のため音は漏れる。能率もやや低めのため、iPhoneを使うならヘッドフォンアンプが欲しくなるだろう。ただし、やはり音はかなりのもの。自宅でiPhoneをメインオーディオとして聴くと考えたら、欲しくなる人は多いはず。クラシックやアコースティック系のポップスが好きならぜひ聴いてほしいと思える音だ。

「HD598」
実力チェック表
デザイン 装着感 音漏れ防止
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