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iPhoneでもやっぱ良い音で聴きたい! 対応オーディオ機器一挙紹介 第2回

iPhoneヘッドフォン本気で選ぶならこの1本!

2012年02月14日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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長く愛されてきたロングセラーモデル
偉大なるスタンダードモニター ソニー「MDR-CD900ST」

 つづいてはソニーの超定番モニタリングヘッドフォン「MDR-CD900ST」。現在でもテレビ局をはじめ、数多くのスタジオで常備されているモニターヘッドフォンで、価格は意外にリーズナブル。出力音圧レベルは106dBと十分で、iPhoneとつないでも音量不足は感じない。接続プラグが標準プラグなので、iPhoneで聴くには変換アダプターが必要だ。

■ ソニー「MDR-CD900ST」
形式:密閉ダイナミック型
出力音圧レベル:106dB/mW
再生周波数帯域:5Hz~30kHz
インピーダンス:63Ω
コード長:2.5m/質量:約200g(コード含まず)
実売価格:1万7000円前後


デザイン:さすがの業務用モデル、長時間使っても疲労感ゼロ

 発売は1980年と息の長いモデルなので、デザインは多少古くささも感じる。業務用ということもあって、作りは頑丈で多少ラフに扱っても壊れることはなさそう。装着感は圧迫が少なく重さもあまり感じない。頭を動かすと少しずれやすい感じもあるが、長時間使っていても耳が痛くなったりするようなことはない。このあたりも含めて、使うほどに実用性の高さを実感するのは、長年愛されてきたロングセラーモデルの証だろう。

「これぞモニタリング用のヘッドフォン!」という見た目。テレビ番組の制作現場などで目にしたこともあるはず

音質:プロも納得の正確無比さに驚愕させられる

 音を出してみて気がつくのは、情報量がとても多いこと。聴こえる音の数が多いだけでなく、響きの余韻などの弱音までしっかりと再現する。チック・コリアのピアノでは、タッチの強弱も描き分けるし、低音階のどっしりとした響きと実体感のある音色がよく伝わる。マイケル・ジャクソンは、歌声や楽器など、すべての音をきめ細かく再現し、わずかなエコーの付加までよくわかる。音色を含めて極めて正確な再現だと感じた。

 モニタースピーカーということもあり、忠実度の高さは極めて優秀で、価格を考えるとかなりお買い得。例えば、ギターのリフなどを耳でコピーするといった使い方をするなど自分の好きな曲を分析するように聴くには頼りになるだろう。ただし、録音の善し悪しや歌い手の力量まで露わにしてしまう正直さもあるので、曲によっては相性が悪いこともある。

「MDR-CD900ST」
実力チェック表
デザイン 装着感 音漏れ防止
音の情報量 高域 中域 低域
■Amazon.co.jpで購入

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