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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第236回

意外と簡単で楽しい! 猫写真をiPadで仕上げる

2012年02月03日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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渋くしたり、ほわっとさせたり
猫写真をいろいろ加工してみる

「Crush B&W」は普通のモノクロよりハイコントラストでワイルドな写真にしてくれる。やや寂れた光景にいい(2012年1月 パナソニック DMC-G3)

「Crush B&W」は普通のモノクロよりハイコントラストでワイルドな写真にしてくれる。やや寂れた光景にいい(2012年1月 パナソニック DMC-G3)

 まず、渋いフィルターがたくさん詰まった「Luminance」。

 「Crush B&W」というモノクロフィルターがいい。渋いモノクロ写真にしてくれる。2012年の街並みがあっという間に「三丁目の夕日」の年代に……って、そもそも昭和っぽいところだったんだけどね。

「Dystopia」はディストピアで、ユートピアの逆。どよんとした世界のイメージなんだろうけど、わびさびっぽい感じもあってなかなかよい(2012年1月 パナソニック DMC-G3)

「Dystopia」はディストピアで、ユートピアの逆。どよんとした世界のイメージなんだろうけど、わびさびっぽい感じもあってなかなかよい(2012年1月 パナソニック DMC-G3)

 モノクロにまでしないで、ちょっと色を抜いて渋さを出すのもいい。こちらは同じLuminanceの「Dystopiaフィルタ」で。

 お次は背景ぼかし。室内で撮ると特に後ろに写ってほしくないものが写ったりして、たとえばこの写真は後ろにゴミ箱が写っていたのだ。そういうときは消したりボカしたりするといい。

背景を大きくボカした上で「Light ray」フィルターで後ろから光線を当ててみた。元は散らかった部屋で撮った普通の飼い猫写真なんですけどね(2012年1月 富士フイルム X10)

背景を大きくボカした上で「Light ray」フィルターで後ろから光線を当ててみた。元は散らかった部屋で撮った普通の飼い猫写真なんですけどね(2012年1月 富士フイルム X10)

 「Big Lens」は指で指定した箇所以外をぼかしてくれるアプリなのだが、ぼかした上に派手なフィルターをかけたりもできるから面白い。背景ぼかしついでに「Light ray」フィルターで光を与えてみた。きりっとした表情をしているから余計に光が似合うってもんだ。

 最後は「Photo fx Ultra」。アメリカのカメラ用フィルターを作ってる会社が開発したデジタルフィルターアプリ。

 「Soft/FX」フィルターを使って昼寝している「大五郎」をほわんとソフトにしてみたりできるのだが……。

冬は陽射しの当たる場所を見つけてお昼寝。そこに「Soft/FX」フィルターでふわっとソフトに(2012年1月 ソニー NEX-5N)

冬は陽射しの当たる場所を見つけてお昼寝。そこに「Soft/FX」フィルターでふわっとソフトに(2012年1月 ソニー NEX-5N)

 Photo fx Ultraがすごいのはフィルター効果がリアルなこと。その多くが、アナログ時代から作ってきたカメラ用ガラスフィルターをデジタル化したものだからだ。

低木の下に入り込んだ猫に、グラデーションフィルタとミスト(霧やもやのことですな)フィルターをかけてちょいと幻想的にしてみた(2012年1月 パナソニック DMC-G3)

低木の下に入り込んだ猫に、グラデーションフィルタとミスト(霧やもやのことですな)フィルターをかけてちょいと幻想的にしてみた(2012年1月 パナソニック DMC-G3)

 こんな写真も作れる。Blue―Redのカラーグラデーションフィルターをかけ、さらに、「Black Pro-Mist」フィルターでほわっとさせてみた。

 いったんPCやMacに吸い上げた写真をいちいちiPadに転送するなんて普通はしないだろうけど、iPhoneやiPadの方が安くて簡単な画像加工アプリが揃っていたりするから、やってみると面白いと思うよ。フォトストリームを使えば意外に簡単だったりするしね。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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