やりたいことを補ってくれる「できるヤツ」
以上のように、各種機能をチェックしながらだったが、フィルム4本とアルバム1冊をあっという間にスキャンできた。
フィルム4本のスキャンはホームモードで楽々だったため、最大解像度で約1時間。アルバム1冊は300dpiで約30分ほど。セットしてスキャン、セットしてスキャンの繰り返しだった。紙焼き写真の場合は入れ替えが多いため忙しいのだが、フィルムスキャンのときはTVを見ながらのんびりやるのにちょうどよく感じた。
「GT-X820」はプロ~ハイアマ向けの性能ということもあり、初心者が使うには多機能すぎると思いがちだが、これまで見てきた通り、実際のところはホームモードで自動的かつキレイにデジタル化できる。そしてスキャン時間が短いので、まとめて大量にこなせるのも強み。手間と時間が減ることについては初心者ほどうれしいハズだ。
また色再現性の高さについてはプロユースの域に達している。さらにウォームアップ要らずの高速起動に退色復元、DIGITAL ICEなどなど今回のような用途で「やりたいこと」を補ってくれる性能・機能が満載だ。
大事に保管しているアルバムやフィルムをここら辺でデジタル化したい、また、筆者と同じく物置の奥から大量に発見してしまった、という場合には「GT-X820」の購入を考えてみてほしい。
プロからアマチュアまで~ラインナップ紹介
GT-X970
フラッグシップとなる「GT-X970」は、フィルム用と反射原稿用のデュアルレンズ仕様でプロ用途にも耐えるハイエンドなスキャンが可能。35mmストリップ24コマ、35mmマウント12コマ、ブローニー2列、4×5は2枚に対応し、まとめてスキャンできるため、フィルムばかりという銀塩派にオススメ。もちろん、最上位機種ならではの超絶美麗なスキャンが可能なので、デジタル化したあと大判で出力という場合にもオススメだ。
GT-F730
エントリーモデルながら、α-Hyper CCDⅡを搭載している「GT-F730」。解像度4800dpiと、GT-X820と比較するとやや低めだが、コンパクトカメラの写真を取り込むのなら十二分だし、連続スキャンは35mmストップは6コマ、35mmマウントは4コマと紙焼き写真中心のユーザー向けでもある。紙焼き写真スキャン中心で、ときどきフィルムをスキャンする程度なら、このエントリー機が適している。
3月28日までスキャナーが安い!
現在、エプソンでは「お得祭り2012」と銘打ったキャンペーンを開催中。今回取り上げた「GT-X820」をはじめ、スキャナーやプリンター、プロジェクターが格安で手に入る機会となっている。期間は2012年3月28日(水)まで。詳細はキャンペーンページを参照のこと。