スマホのコンテンツを
HDMI出力で大画面テレビで再生
「DLNA配信は設定がいろいろ難しそうで……」と思われる読者も多いだろう。より手軽にスマホのコンテンツをテレビに出力する方法としては、HDMI出力でテレビと接続する方法がある。
HDMIケーブルの接続が面倒でなければ、こちらの方が使いやすいと感じる人も少なくないはずだ。
ただし、いくつか留意すべき点がある。まず、HDMI出力を搭載するスマホがあまり多くないという点だ。今回用意した製品の中では、スマホはREGZA PhoneとARROWS X LTEのみがHDMI出力を搭載していた。
タブレットやAndroid搭載のマルチメディアプレーヤーであればHDMI出力を装備しているもののほうが多いが、スマホに関してはHDMI出力があるのは多機能モデルが中心だ。
そして、これらの機器では「microHDMI」が採用されている点にも注意したい。念のため詳しく説明すると、HDビデオカメラなどで採用されていることが多い、「miniHDMI」よりもさらに小さな端子だ。
コンパクトなスマホなどではこうした端子も必要だとは思うが、いずれにしてもテレビと接続する場合はmicroHDMI→HDMI変換ケーブル、もしくは変換アダプターを手に入れる必要がある。
microHDMI出力を使って、テレビで映像を出力する場合には、Androidの設定から「HDMI設定」を操作する。基本は「HDMI出力:ON」だけでいいので、設定は簡単だ。これを行なうと、操作画面なども含めて、スマホの画面がテレビにも出力されるようになる。
DLNA配信と比べてバッファーのための待ち時間がなく、回線状況によって映像が途切れたりすることもないのは、HDMI接続のメリットと言える。一方で、スマホがサスペンドに入ったり、一旦HDMIケーブルを抜いたりすると、HDMI出力の設定が自動で「OFF」になるため、そのたびにHDMI出力設定を「ON」にしなければいけないのがやや面倒。よく使うのであれば、HDMI設定をホーム画面のショートカットに登録しておくと便利だろう。
実際にコンテンツの出力をREGZA Phoneで試してみたところ、「RZプレーヤー」での番組配信や「RZライブ」での放送転送のHDMI出力もOKで、「YouTube」の画面もテレビいっぱいに拡大して表示できた。もちろん、ワンセグ放送や内蔵カメラで撮った動画や静止画も問題なしだ。
一方で再生できなかったコンテンツもあった。動画配信サービスの「Hulu」だ。おそらく著作権保の観点からHDMI出力は制限されているようだ。これはちょっと残念。
REGZA Tabletもほぼ同じ結果となった。面白いことにこちらにプリインストールされている東芝オリジナルの動画配信サービス「ビデオプレイス」はHDMI出力が行なえた。試しに無料コンテンツで試してみただけなので、タイトルによっては制限がありそうだが、動画配信サービスも大画面テレビで楽しめるのはありがたい。
ソニーのウォークマン「NW-Z1050」でも試してみたが、著作権保護のかかっていない動画や静止画の表示は可能で、YouTubeの出力もできた。出力できなかったのは、BDレコーダーからダビングした「おでかけ・まる録」の番組。やはり著作権保護された映像は出力できないようだ。
面白かったのはゲームの画面もHDMI出力できること。Android用のゲームでは、端末のモーションセンサーを利用して端末本体を上下左右に動かしてゲームをプレイできるものがあるが、こうしたゲームは大画面テレビに出力した方が抜群にプレイしやすかった。ゲーム好きな人はHDMI出力があるとうれしいだろう。
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