舞い散った細かなホコリはプラズマクラスターで自動吸引
プラズマクラスターと言えば何を思い浮かべるだろう? おそらく大半の人は「カビやアレル物質を死滅させる」という点ではないだろうか? 最近では「美肌効果にもいい」という認識が広まっている。しかし筆者が声を大にして言いたいのは、
静電気の除去能力がハンパねぇ!
ということ。そこで、静電気を溜めると毛が逆立つ「パンデグラフ」という実験装置(ちゃちだけどね)を使って、その効果を見てみよう。
プラズマクラスターの静電気除去能力は、次のムービーを見れば一目瞭然だ。
自然放電では18分経過しても、まだ静電気が残っている。あまりに時間がかかるので100倍速再生でどうぞ。
対して、プラズマクラスターを当てると約40秒で放電してしまう。動画で何度も言ってますが、早回しじゃありません。
この「EC-WX300」は、プラズマクラスター発生機を内蔵していて、カビやアレル物質、美肌効果にいいかもしれないが、掃除機でプラズマクラスターが能力を発揮するのは静電気の除去作用だ。特に冬の時期は、静電気が発生しやすく空気中のホコリが天井や壁、家具などに静電気で付着していまう。
しかし、掃除機にプラズマクラスターを搭載したことで、掃除中は常に後部からプラズマクラスターを放出するので、アレル物質を抑制するだけでなく、静電気でテレビの画面などにくっ付いたホコリをプラズマクラスターで除去し、床に落として掃除することが可能なのだ。
この掃除機を使えば、部屋の隅々までプラズマクラスターが行き渡り、そこかしこに静電気で付着しているゴミが自然に床に落ちてくるだろう。またスイッチを切ると、およそ15分間プラズマクラスターを放出するので、梅雨時にカビ菌やアレル物質の抑制にも効果的と思われる。
以前筆者が実験したところ、プラズマクラスターを当てた食パンと、何もしていない食パンを梅雨時に1週間放置したところ、何もしていないパンは、緑や黒のカビで抽象的なアートのようなパンになってしまったが、プラズマクラスターを当てていたパンは1週間たってもカビが生えなかったことを書き添えておこう。
さらに「目の付けどころがシャープ」なのは、プラズマクラスターをダストカップ内にも放出している点だ。ダストカップ内は、さまざまなゴミが高速で回転し、中には静電気を発生しやすい発泡スチロールなどのゴミが入ることもある。静電気を帯びたゴミがダストカップの周りにくっ付くと、ゴミ捨て時に難儀するわけだ。
しかしプラズマクラスターを放出することによって、ダストカップ内の静電気が除去されるため、ゴミを捨てるときもスムーズにスポッ! と落ちるのだ。
さらにプラズマクラスターとのマッチングで効果が期待できるのが、本体後部にあるダストキャッチユニットだ。
プラズマクラスターの効果で抑制・死滅した空気中のアレル物質やカビ菌、そして静電気除去作用によって壁や天井、家具から落ちてきたホコリ、さらには掃除中に排気で巻き上げてしまったホコリや花粉などを、ダストキャッチで捉える。これは掃除中と掃除を終えてプラズマクラスターを放出してる間に動作する。
内部にはフィルターとパソコンで使われているような小型ファンが搭載されていて、空気中に浮遊する微粒子も捉えるという。ファンは小さいものの、部屋を掃除すれば本体が追従し部屋のあちこち動き回るので、結果として小さなファンでも部屋全体の空気をキレイにしてくれるというワケだ。
シャープのカタログによれば、掃除前の室内のホコリ量を100%とすれば、掃除を終えた直後には60%まで少なくなり、さらに20分ほどプラズマクラスターの放出をしている間に50%まで少なくなるという。このデータは専門的な実験施設でなければテストできないが、ダストキャッチユニットが空気中のホコリを吸い取ってくれるのは確かだろう。