“買ってすぐに使える”Androidタブレットがついに登場
防水&DLNA対応の“実用”タブレット、富士通「ARROWS Tab Wi-Fi」 (4/5)
2012年01月17日 11時00分更新
防水性能を生かせる内蔵ワンセグチューナー
ARROWS Tab Wi-Fiの防水性能を活かす機能のひとつが、内蔵ワンセグチューナーだ。
お風呂にゆっくりつかりながらテレビを見たい場合、現状ではワンセグ対応の防水携帯電話や、専用の防水テレビなどを用意する必要がある。しかし、携帯電話では画面が小さく、それなりの画面サイズを持つ風呂用テレビは安価といえず、10型クラスの画面サイズを持つ製品の場合3万円程度で販売されている。ARROWS Tab Wi-Fiは、Androidタブレットと10型の防水ワンセグテレビが一体になったと考えただけでも、割安なことが分かるはずだ。
ワンセグのアンテナは外へ伸びない内蔵型。筆者の自宅で試したところ、3年ほど前に発売されたワンセグ対応携帯電話ではほとんど受信できなかった部屋でも、安定して受信できた。あくまで一例ではあるが、受信性能は悪くないといえるだろう。また、フレーム補間技術「なめらか表示機能」(モルフォ開発の「FrameSolid」)により、15コマ/秒の映像を30コマ/秒で表示しており、ワンセグ放送に足りない動きのなめらかさを補っている。
本体正面の両サイドがステレオスピーカーとなっており、このサイズのデバイスとしては音質も良好だ。スピーカーの近くでだけ平面的に音が鳴っているような印象ではなく、「ドルビー モバイルv3」による5.1chサラウンドのおかげで本体の周囲に音場の広がりが感じられ、テレビ番組のナレーションなども比較的明瞭に聞こえる。
DLNA/DTCP-IP対応も大きなポイントだ
ワンセグに加え、映像関連でもうひとつ忘れてはならないのが、DLNA/DTCP-IP対応機器との連携機能だ。具体的にいえば、HDD/Blu-rayレコーダーなどで録画したテレビ番組を、家庭の無線LANを通じてARROWS Tab Wi-Fiで再生できる。
デジタル方式になってからのテレビ放送は著作権保護がかけられているため、録画ファイルを単に転送するだけでは再生できないが、ARROWS Tab Wi-Fiは保護されたコンテンツをLAN経由で配信する技術「DTCP-IP」にも対応しているため、レコーダーが家庭内LANに接続されていれば、録りためた番組をバスルームや寝室などどこでも楽しめる。
そのほか、ユーザーが自分で撮影した画像や動画のような、著作権保護や暗号化がかけられていないコンテンツであれば、ARROWS Tab Wi-Fiの内蔵フラッシュメモリにファイルを保存することで直接再生可能だ。またARROWS Tab Wi-Fiは、無線LAN経由でWindows PCとの間で簡単にファイルをコピーできるアプリ「F-LINK」に対応しており、データを手軽に転送できる。従来、スマートフォンやタブレットにファイルを転送するには、メール添付、クラウドストレージへの保存、あるいはUSBケーブルでPCと接続したりと意外と手間のかかることが多かったが、ARROWS Tab Wi-Fiではその必要はない。
また、USBホスト機能を備えており、USB接続のポータブルHDD、USBメモリー(FAT16/32フォーマットのマスストレージデバイス)などをmicroUSB端子に直接接続してファイルをやり取りすることも可能(要変換アダプター)。USB端子を備えたデジタルカメラにも接続可能なので、PC間でデータをコピーするのと同じ感覚で、大量の写真を実にスピーディーに取り込める。