SEG CLIP mobileは、いわば「無線LANアクセスポイントを兼ねたワンセグチューナー」だ(アイ・オー・データ機器直販サイトの直販価格は1万1130円)。これはTV&バッテリーなど競合製品も同様で、OSの無線LAN設定をSEG CLIP mobileのアクセスポイントにしたうえで、専用アプリを使い視聴する仕組み。ケーブルを必要としないぶん、屋外で利用しやすいメリットがある。
サイズも十分。幅85mmに高さ41mmと、iPhone 4/4Sよりふた回りほどコンパクトで、厚さ11mmに重量約50gと気にならないレベルだ。パソコン用のUSBスティック型ワンセグチューナーに比べれば大ぶりだが、iPhoneにも給電可能な3.7ボルト/1020mAhのバッテリーを内蔵しているのだから納得できる。
肝心のワンセグチューナーとしての性能だが、意外に良好だった。というのも、本体に付いているストラップ風のヒモがループアンテナとなっており、不安だったからだ。少々頼りなさげだが、チャンネル検索時に捕捉できた局はロッドアンテナ型のAndroid端末(Xperia acro/au「IS11S」)と遜色なかった。ちなみに、説明書には「持ち運び時にアンテナを持ったり結んだりしないでください」とあるので、ストラップとして利用してはいけないようだ。
視聴と録画の手順も迷うことがない。App Storeで入手した専用無償アプリ「SegClip」「SegClip for iPad」を利用し、トップ画面で選局するだけ。画面サイズの変更や音声の切り替えは、テレビ画面にオーバーレイされる視聴メニューから操作できる。録画開始も赤丸ボタンをタップするだけ。EPGの画面から、番組開始の通知予約もできる(録画は視聴時のみ、録画予約は現状不可)。
全体の印象だが、ワンセグチューナーと外部バッテリーを兼ねるという、いざというときの心強さに尽きる。SEG CLIP mobileが満充電の状態でもiPhone 4/4Sのバッテリーを30%しか延長できないが、緊急時にはそれだけあれば御の字だ。無線LAN到達距離は約8mと、カバンの中に入れておけば事足りるし、ジャマにもならない。必要であれば録画して後で見ることもできる。iPhone用に外付けバッテリーを買うなら、ワンセグチューナーも検討する価値はあるだろう。
SegClip | |||
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価格 | 無料 | 作者 | アイ・オー・データ機器 |
バージョン | 2.0.0 | ファイル容量 | 5.0MB |
カテゴリー | ユーティリティ | ユーザーの評価 | (2.5) |
対応デバイス | 全機種 | 対応OS | iOS 4.0以降 |
SegClip for iPad | |||
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価格 | 無料 | 作者 | アイ・オー・データ機器 |
バージョン | 2.0.0 | ファイル容量 | 2.9MB |
カテゴリー | ユーティリティ | ユーザーの評価 | (3.0) |
対応デバイス | iPadシリーズ | 対応OS | iOS 4.0以降 |
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