
本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。
UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。
東日本大震災から約9ヵ月が経過した。筆者は自宅でひと息ついているときに揺れを感じたため、即座にテレビとラジオの情報に接することができたが、仮に電車やバスで移動中であったらどうだったろうか。遅ればせながら、テレビやラジオなど即応性の高いニュースソースは、防災の観点から常に確保しておく必要があることを痛感した次第だ。
その点、スマートフォンとワンセグという組み合わせは悪くない。解像度などクオリティーは地デジ(フルセグ)に遠く及ばないが、低出力/低消費電力のためバッテリー消費量が少ない。それに多くのテレビ局はサイマル放送を実施しているため、地デジと同じコンテンツを視聴できる。
録画はできるに越したことはないだろうが、メモ代わりに保存する程度でかまわないと思う。映像ライブラリとして保存したければ、自宅の据え置き型レコーダーで予約録画すればいいだけのこと。ワンセグの性格からすれば、「高即応性/多チャンネルの持ち運べるニュースソース」という位置づけが妥当だ。
しかし、iPhoneにはワンセグ視聴機能がない。本邦メーカーのAndroid端末には対応機がラインナップされているが、世界統一モデルが基本のApple製端末では、実質的に日本独自規格のワンセグは将来的にもサポートされる可能性が低い。
となると、サードパーティー製のワンセグチューナーに頼ることになるが、正直これまで食指が伸びなかった。ソフトバンクモバイルからは、外部バッテリーを兼ねた「TV&バッテリー」が発売されているが、幅50×高さ85mmとiPhone 4/4S(幅58.6×高さ115.2mm)よりひと回り小さい程度で、厚さに至っては15mmとiPhone 4/4S(9.3mm)を上回る。価格も、直販価格9840円(ソフトバンクオンラインショップ)ともうひとがんばりしてほしいところ。
そんなとき出会ったデバイスが、アイ・オー・データ機器の「SEG CLIP mobile」(GV-SC500)。これなら小さくて携帯しやすいし、iPod touchやAndroid端末でも利用できる。次項では、その使い勝手などをお伝えしよう。

この連載の記事
-
第187回
iPhone
NFCの世界を一変させる!? iOS 11「Core NFC」の提供開始が意味するもの -
第186回
iPhone
Appleと「4K HDR」 - iOS 11で写真/動画を変える「HEIF」と「HEVC」 -
第185回
iPhone
iPhone 7搭載の「A10 Fusion」「W1」は何を変えるか -
第184回
iPhone
オープンソース化された「PowerShell」をMacで使う -
第183回
iPhone
アップル製デバイス連携の鍵、「Continuity」とは? -
第182回
iPhone
DCI-P3準拠へと歩むiPhone/iPad - WWDC基調講演で秘められた新技術は、ここにある(2) -
第181回
iPhone
WWDC基調講演で秘められた新技術は、ここにある(1) -
第180回
iPhone
WWDC直前、買い替え前にマイMacのココをチェック -
第179回
iPhone
私がiTunesを使わなくなった5つの理由 -
第178回
iPhone
今あえてiPhone「Live Photos」を知る -
第177回
iPhone
「Windows Subsystem for Linux」はOS Xのライバルとなるか? - この連載の一覧へ