このページの本文へ

四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第83回

14歳ドラム動画が1700万再生、世代超えるYouTubeの音楽

2012年01月07日 12時00分更新

文● 四本淑三

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

お父さんは楽器がまったく分からない

―― 川口さんがドラムを始めたのはいつですか?

千里 5歳からです。

―― その年齢で始める楽器としてドラムってすごくないですか?

千里パパ ピアノなら5歳とか、6歳で始めるじゃないですか。僕らも全然知らないから、音楽ってそんなもんだと思っていたので。

千里 お父さんが機械が大好きで。それで楽器屋さんの前を通ったら、電子ドラムが置いてあったんです。新しいシリーズが出たから安売りしてますって。それを楽器としてではなく、いじりたい一心で。でも結局、お父さんは買ってきて、組み立てていいったら終わりじゃないですか。「すごいな、音出る」って言って終わって、放置しちゃう。

月刊アスキー愛読者だったというお父さん。電子ドラムもデジモノ好きの血が騒いで買ったが、自分ではほとんど叩かなかったらしい

―― あー、そういう方だったんですか、なるほど。

Image from Amazon.co.jp
ドラムマニア

千里 私も小さかったので、オモチャだと思って遊んでいたんです。それでゲームセンターにドラムマニアというゲームがあって、プレステ2のソフトが出たんです。それに合わせて叩くのがすごく楽しくて。少しわがままを言って「ドラムやりたい!ドラムだったらやる!」って言ったんです。

※ DrumMania。コナミのドラムを演奏する音楽ゲーム。アーケード版は現在も稼働中。プレイステーション2版は2000年に発売開始。

―― それは誰に言われるでもなく、自分が楽しいからと。

千里 はい。

千里パパ でもスクール探そうとしたらないんですよね。

ティッシュ ドラムはそうですよねえ。

千里パパ 一ヵ所、今まで一番小さい子で5歳の子から教えたことがあります、という女性の先生がいて、じゃあお願いしますと。

ドラムを始めるきっかけはゲーム「ドラムマニア」だったという

―― 実はお父さんがスパルタ式で「その手は何だ!」みたいなことじゃなかったんですね。

千里パパ 僕は音楽の事は全然知らないんですよ。機械いじりだけで。音楽は雑音でしかなかった。カラオケで歌ったこともないし。

千里 本当に、ひどいです。

千里パパ だから、この子がちょっと叩くと「すげえー!」って。ハタから見ると、ただの親ばかですよね。ただ、ある程度になってくると、こっちも欲が出てきて、理屈も何もわからないので「なんかそこ気持ち悪い」とか、そういう表現しかできないんですよ。

―― 言われても対応に困るアドバイスですね。バンドを組んだことは?

千里 バンドではあんまりやっていないから良く分からないです。

―― じゃあ、個人練習?

千里パパ 練習と言うか、遊んでる。

まったく音楽経験がないというお父さん。「そんなのできるんだ! すっげー!」という純真な思いから千里さんをドラムスクールに通わせることに

―― でも先生についたらうるさく言われませんか?

千里 全然言いません。「こんな技があるね」「こんな技もあるね」って感じ。どう使うかは自分次第っていう感じ。

―― いい先生だなあ。

千里パパ いま付いている先生も、最初の先生もそんな感じ。ジャズもやればラテンもやればロックもという、全部できるんです。だから色んな音楽を教えてくれる。最初の先生が基礎を教えてくれて、今の先生がそれを深くしてくれている感じです。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン