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T教授の「戦略的衝動買い」 第172回

キングジムのポメラ最高モデル「ポメラ DM100」 を衝動買い

2011年12月12日 21時12分更新

文● T教授、撮影● T教授

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 対外的なネットワーク機能のないポメラのクラウド的テキスト入力機能を最大限に生かすのは、ポメラとBluetooth接続されたiPhone 4だ。標準搭載された5.7インチSVGAの液晶を使用せず、単なるBluetoothキーボードとしてiPhone 4に文字入力することもできる。

ポメラ DM100をiPhone 4の外付けBluetoothキーボードとして使う時はこういうスタイルにしたいのだが

 残念ながらiPhone 4が少々重すぎて、ポメラの液晶にもたせかけ、見やすい角度まで開くと、重量バランスの関係から背面に転倒してしまう。iPhone 4を横向きに置くことで多少の重心位置は改善され、なんとか転倒を免れて使用できる。

このくらいの角度までは大丈夫なのだが、これ以上傾けると

こんな風に背面に転倒してしまう

iPhone 4を横置きにして、重心位置を低くすると転倒しないが、アプリによってはスッキリしない場合もある

結局、iPhone 4にスタンドを取り付けて、斜め横に置くことになってしまう。斜めをずっと見ることは人によっては疲れるだろう

 ポメラ DM100の液晶画面左右にある余裕のスペースには、左側に「Bluetooth起動ボタン」、「内部文章のQRコード化のボタン」、「カレンダー表示のボタン」の3つが配置されている。右側のスペースには、「国語・英和・和英の各辞書の起動ボタン」が配置されており、文章入力中に、適時呼び出して便利に活用可能だ。

液晶の左側には「Bluetooth起動ボタン」、「内部文章のQRコード化のボタン」、「カレンダー表示のボタン」の3つが配置されている

液晶の右側スペースには、「国語・英和・和英の各辞書の起動ボタン」が配置されている

 入力した文章をネットワークに送り出す方法として、ポメラ DM100をiPhone 4のBluetoothで接続してリモートキーボードとして直接iPhone 4に入力するのも悪くはないが、筆者の個人的感覚では、ポメラ DM100で単体文字入力し、書き終えた段階で、文章全体を連続する複数のQRコードに変換し、同社の提供する無料のアプリを利用してiPhone 4のカメラ機能で読み込むのが意外と便利だ。

「QRコード」ボタンを押せば、即座にスクリーン上の文章がQRコード化される

全角で200文字以上の長い文章は複数のQRコードに置き換えられる

App Storeから「QR Code Reader」をダウンロードしてiPhone 4にインストールする

ポメラ液晶に順番に表示されるQRコードを全てiPhone 4で読み込んでいく

 QR機能を搭載していることをカタログスペックで見ていた時点では、極めて奇異なデータ転送方式に思えた。実際にやってみると、連続する複数のQRコードを順次ポメラ DM100の液晶に表示し、iPhone 4で連続的に読み取るのは極めてスムースかつ確実な操作方法であることに驚いてしまう。iPhone 4で読み取った結果の文章は、Evernoteにアップロードしたり、ツイートしたり、メールすることができる。

ポメラで入力した文章を、QR化して、iPhone 4に読み込み、Evernoteにアップロードしてみた。操作は完全に連係して処理できる

 ポメラ DM100は、これといって特別斬新だったり、最先端だったりするハードウェアや機能を盛り込んでいるわけではない。しかし、文字入力に重点を置き、外部機器とのローカル連係は、SDメモリーカードとUSBに絞り、ネットワーク連係は売れ筋のスマートフォンにすべて任せてしまうという「割り切りの価値」が初代機の時も、そして今も踏襲されていることが素晴らしい。
 値崩れしたモバイルPCより値段は高いが、割り切りの価値を理解できる人のみが買えばよい今時、貴重でユニークなウルトラ・プロダクトだと思った。

極めてシンプルなデザインは、プロダクトのコンセプトを現わしていて素晴らしい


T教授

今回の衝動買い

アイテム:キングジム「ポメラ DM100」
メーカー希望小売価格:3万7800円

T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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