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アップル フィル・シラー上級副社長インタビュー

なぜ「iOS」機器だけが、人々の暮らしに変化をもたらすのか?

2011年12月08日 12時00分更新

文● 林 信行

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iOS機器をつなぐクラウドサービス「iCloud」、
ワイヤレス映像/音声転送機能「AirPlay」

 さらに注目すべきは、これらiOS機器と、OS X Lionを搭載したMacを「iCloud」というクラウドサービスが見事にひとつにつないでいることだ。

 「アップルは、ハードとソフトの両方を統合した会社として大成功を収めていたが、今それに加えてクラウドの統合も始まっている」とシラー氏。

 「もっともわかりやすい例が、「フォトストリーム」(Photo Stream)という写真の連携機能で、1つのデバイスで撮影した写真は、同じオーナーが所有するほかのデバイスでもすぐに見られるようになる」。

「フォトストリーム」(Photo Stream)のイメージ。あるデバイスで写真を撮影すると、同じオーナーが所有するほかのデバイスでも即座に閲覧できるようになる

 シラー氏がそう言ってiPhone 4Sで写真を撮影すると、それが目の前のApple TVが接続された大型テレビに映し出された。

 もうひとつ見せたいものがあると、シラー氏は、iPad 2上でリアルなグラフィックスを採用した戦闘機のシミュレーションゲームを起動。その後、AirPlayというワイヤレス映像/音声転送機能をONにすると、先ほどまで写真を映し出していたテレビ画面にiPad 2と同じ画面——迫力あるリアルな3Dのゲーム画像を表示させた。

 iOS最新版に搭載されたAirPlay機能では、iPod touch/iPhone/iPad 2の画面を、無線LANを経由することでApple TVを接続したテレビに映し出せる。iPod touch/iPhone/iPad 2にケーブルをつなげる必要は一切ない。

Apple TV

AirPlay利用中のイメージ。iOSの画面をほぼリアルタイムにワイヤレス転送する

 Apple TVが接続されたプロジェクターが全国的に普及すればプレゼンテーションに革命が起きそうだと筆者が言うとシラー氏は「そうだね」と笑ってみせた。

 新iOSでは、画面をワイヤレスでミラーリングできるだけでなく、パソコンとの同期操作も無線LAN経由でケーブルなしで実現している。

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