バッテリー駆動時間を比較
長持ち自慢はU300s
次は注目のバッテリー駆動時間を比較してみた。計測にはバッテリーテストプログラム「BBench」を使用した。
バッテリー駆動時間の計測では、電源プランを「バランス」に設定し、液晶の輝度は「中」にして行なった。まずは無線LANを有効にした状態で、無線LAN経由で1分ごとに指定したサイトにアクセスと、10秒ごとにキー入力のエミュレーションを行なう条件で、バッテリー駆動時間を計測した。その結果、一番駆動時間が長かったのは、IdeaPad U30sの6時間16分。次がR631の5時間46分で、UX21EとAspire S3が同じ4時間41分という結果になった。
次により厳しい条件として、ウェブアクセスに加えてHD動画の「Wildlife.wmv」を、Windows Media Playerで連続再生させた状態で計測してみた。結果は1位と2位が逆転し、1位がR631の3時間58分、2位がU300sの3時間55分という結果になった。無線LAN常時オン状態でも、6時間以上も稼働したU300sはなかなか優秀だ。
ボディーの発熱状況を比較する
高負荷でも発熱の低いR631
最後に、高負荷時のボディー表面の温度を比較した。温度の計測には、エー・アンド・ディーの放射温度計「AD-5611A」を用いた。
各機種とも電源プランを「高パフォーマンス」に設定した状態で、3Dグラフィックスベンチマークテスト「3DMark Vantage」の「CPU Test」を連続3回実行後の、パームレスト左右の温度と底面温度を計測している。計測時の室温は20℃である。底面については、くまなくスキャンを行ない、最も温度が高かった場所の温度を記録した。
結果はグラフのとおりで、パームレスト、底面ともに最も温度が低かったのはR631、次いでAspire S3という結果になった。逆に温度が高かったのはUX21Eで、底面は40℃程度まで温度が上昇していた。そうは言っても、発熱の小さな超低電圧版Core iシリーズを採用しているためか、4機種ともボディー温度は低めで、膝の上において使っても熱で不快になるようなことはなさそうだ。
トータルバランスと完成度に優れたR631
3回にわたって、最新のUltrabook 4機種を比較してきたが、総合的なバランスと完成度の面で優れていたのは、東芝のdynabook R631である。R631は13.3型液晶ディスプレー搭載モデルの中で最も軽く、パフォーマンスもCore i7搭載機種には及ばないものの、体感ではほとんど差がない。
バッテリー駆動時間もU300sの次に長く、高負荷時でもボディー温度は最も低かった。さらに内蔵インターフェースも充実しており、さまざまな用途に対応できることも魅力だ。実売価格は15万円弱とやや高めだが、「Office Home and Busuiness 2010」がプリインストールされていることもあり、万人にお勧めできるUltrabookといえる。
■Amazon.co.jpで購入
この連載の記事
-
第2回
PC
一番持ち歩きやすいのは? Ultrabookのサイズ・重さ対決 -
第1回
PC
ノートPCの新スタンダード Ultrabook 4製品をチェック -
PC
各社から出揃った第1世代Ultrabookを徹底比較! - この連載の一覧へ