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スマート忍法 虎の巻~iPhone編

iPhoneでリニアPCM録音する「TASCAM iM2」の術

2011年12月02日 12時00分更新

文● ニンジャ盛田/ASCII.jp編集部

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アプリで風切り音も低減できる…はず!

 マイクの性能はもちろん重要だが、もう1つ大切なのは録音アプリだ。たとえばユニット部にレベルメーターがないので、入力レベルはアプリ上で確かめることになる。

 iPhone標準の「ボイスメモ」は録音系アプリの中ではかなり使えるが、保存は残念ながら160kbpsのm4aのみ。せっかくのリニアPCM音源なのだから非圧縮WAVEにしたいのである。ところが外部マイクに対応しているアプリは少なく、あってもモノラル録音(左側のみ)になってしまうものがほとんど。たとえば人気の「HT Recorder」もモノラルになってしまう。「Garage Band」ならステレオ録音できるが、ややバッテリーを食いすぎる。

Garage Bandならステレオ録音で無圧縮AIFFファイルとして書き出せるが、機能面でリッチなアプリなのでとてもバッテリーを食うのである

 ティアックはそこも抜かりがない。公式録音アプリ「TASCAM PCM RECORDER」(無料)があるのだが、近日公開予定という状態で、記事執筆段階ではテストができていない。なのでここでは、公式アプリで何ができるようになるのかを紹介しておきたい。

 公式アプリは入力レベル表示/レベル調整バー/操作ロックキー/ステレオ・モノラル切換/リミッターのオン・オフなど、一通りレコーダーに必要な要素が揃う。再生時はプログレスバーにタッチしてグリグリッとオーディオの中を移動できるというのも嬉しい。

公式アプリ「TASCAM PCM RECORDER」メイン画面。ただしアプリは近日公開ということで、画面は開発中のもの

 保存時はもちろんWAVE形式で書き出しできる。クラウドサービスSoundCloudに直接アップロードする機能がついていて、パソコンにつないで転送する手間がはぶける。

 そして重要なのはイコライザーとフィルターで、中でも特に使えそうなのがローカットフィルターだ。風防(マイクにつけて風音を低減する帽子のようなもの)がないため、普通に外を歩きながら録音するだけで“ぶぼわわわわ~~”と風切り音が入ってしまう。市販の風防を買ってくるのもいいが、アプリで実用レベルまでカットできれば御の字だ。

SoundCloudへのアップロード機能も付いている。音声ファイルはiTunes上のAppフォルダーに保存できるなど便利機能が満載。早く公開してほしい

 もちろん今回のユニットがなくても使えるので、このアプリだけでも使う価値があるはず。アプリは近日公開という。待ち遠しい。ほんとに待ち遠しい。

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