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大河原克行が斬る「日本のIT業界」 第28回

ハードとソリューション。クラウド時代を見据えた戦略

Macの修理を支える、老舗保守ベンダーが持つ“2つの強み”

2011年12月01日 09時00分更新

文● 大河原 克行

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MacはもちろんiPhoneの修理も手掛ける、ウチダエスコ

 同社は内田洋行の関連会社であり、1989年にはアップルと国内における保守契約を締結。1991年にはアップルのノートPC「PowerBook」の専用修理工場として子会社のアークを設立するという、アップルとの緊密な関係を持ちながら、長年に渡って修理業務を行なってきた。

 従来からiMac、Mac mini、Mac Pro、MacBook、MacBook Pro、MacBook Air、Xserveなどの修理を行なってきたが、今年10月からは、新たに、iPhone、iPad、iPodの修理を開始。対応製品のiOSにまで幅を広げた。

 購入日から1年間のメーカー保証期間内や、AppleCare Protection Plan加入による購入日から2年間であれば、メーカーの修理規約に準じて無償で修理。iPhoneの対面修理では、最短約20分での即時修理を可能としている。また、修理後には保証期間が設定され、修理保証90日または保証期間の残り日数の長い方が適用されることになるという。

受託の保守・修理業務で高い実績

  実は、ウチダエスコは、アップル製品の保守だけを行なっている会社ではない。1972年の設立時には、内田洋行のUSACシステム、富士通のFACOMファミリ、測量計算などに利用されていたセイコーのSEIKOシステムなどの大型製品の保守を受託。現在では、PCやサーバー、プリンターなど、20社132機種の保守、修理を行なっている。

 PCでいえば、日本ヒューレット・パッカード、富士通、日本エイサーなど、プリンターでは富士通、キヤノン、沖電気、エプソン、リコーなど、モニターでは、日本ヒューレット・パッカード、アイ・オー・データ機器、ベンキュー、バッファロー、グリーンハウスなどから受託。名だたる企業とパートナーシップを構築しているのだ。

  「外資系企業が日本市場へ参入するといった場合、当社の保守、サポート体制を利用するといったことも多い」(ウチダエスコ代表取締役社長 の武井均氏)

ウチダエスコ 代表取締役社長の武井均氏

 全国34ヵ所のサービス拠点を通じて、各種修理業務のほか、リモートメンテナンスサービス、ヘルプデスクサービス、キッティングサービスなども提供。20社合計の年間修理台数は、センドバック修理で約10万台、オンサイト修理で約7万台の規模に達するという。

 また、1991年に設立し、20年目を迎えたアークでは、現在アップル製品のセンドバック修理のほか、量販店向けのバックヤードとしての役割や、仕様に応じて部品を組み合わせるキッティングサービスなども行なっており、グループ全体で、まさに裏方としての役割を担っている。

 ウチダエスコの2011年7月期の連結業績は、売上高が111億8600万円、営業利益は6億8500万円、経常利益は7億100万円、当期純利益は4億円。保守や修理などを行なうフィールドサポート事業の売上高は66億200万円、営業利益5億4600万円。オフィスの設計・施工サービス、OAサプライの販売などを行なうオフィスシステム事業の売上高は31億7100万円、営業利益は5100万円。ソフトウェアの開発、サポートなどを行なうソフトウェアサポート事業の売上高は14億1200万円、営業利益は8700万円となっている。

 現在、第8次中期経営計画を推進中であり、来年度を最終年度に、「ITの技術変革への対応」、「ユーザー起点でのマルチベンダーの推進」、「企業価値の増大」をテーマに掲げ、仮想化をはじめとしたクラウド対応技術の強化などにも取り組んでいるところだ。

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