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スマホの機能を徹底チェック 最強スマホ&サービスはコレ! 第22回

OS別の人気クラウドサービス3つでファイルをやり取り

2011年11月22日 12時00分更新

文● 小林 誠、ASCII.jp編集部

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最初の敷居が低い
ZIPファイルもそのまま開ける「SkyDrive」

 SkyDriveはWindows Liveのサービスのひとつ。利用するにはWindows Live IDが必要だが、新規登録は簡単だ。PCからのファイルのアップロードは、ブラウザーで開いたSkyDriveのページにファイルをドラッグ&ドロップでアップロードできる。ZIPファイルもOKだ。ただしフォルダごとアップロードすることはできない。また1ファイルは100MBまでなので注意しよう。とりあえずアップロードするだけなら、どのファイル形式でもアップロードできる。

ウェブブラウザーからファイルをドラッグ&ドロップで簡単にアップロードできる

 Windows Phone IS12Tで使う場合は、最初から搭載されている「Office」「Pictures」でSkyDriveを利用することができる。Word/Excel/Power Pointの各ファイルは閲覧とダウンロードが可能。ただし閲覧してもグラフは別表示になったりファイルが見づらい場合があるので、一旦ダウンロードしたほうがいい。PDFはそのままでは閲覧できないが、MarketplaceのAdobe Readerのダウンロード画面に移るので、インストール後は普通に見られるようになる。

SkyDrive上にあるファイルは端末内のファイルと同じようにWindows Phoneからはアクセスできる。ただし、まだまだ使っている人も多いであろうOffice 2003以前で用いられている「.doc」「.xls」形式は編集が不可能である

 ちなみにOfficeとの親和性が高いWindows Phoneだが、Office 2003以前のファイル(たとえば「.docx」ではなく「.doc」形式)は表示はできても、編集は不可能なので注意してほしい。

マイクロソフト製OSだけあって、Officeファイルの互換性はバッチリ。ZIPファイルにもアクセスできる。

 音楽ファイルもそのまま再生できた。Zuneとは違う簡易的な再生画面の表示となっている。ZIPファイルも開くことが可能だ。今回はWordやExcelなどを入れたフォルダを圧縮し、開いたのだがZIPの中のファイルを開くのも問題ない。

 Windows Phone端末からは、端末で作成したOfficeファイルの保存先として、SkyDriveを選択が可能。またカメラロールに保存された写真はSkyDriveへの自動アップロードする設定も可能だ。

他のアプリを使うことが前提
意外とできることが少ない「Dropbox」

 PC側から使う場合は、ブラウザーから専用サイトにログインするか、専用アプリを使う。今回は専用アプリを使って、フォルダーごとドラッグ&ドロップした。やはりファイルのコピーはこのくらい簡単なのがいい。アップロードできるファイル形式は特に縛りはない。

専用のアプリ経由になるが、エクスプローラーのようにドラッグ&ドロップで手軽にファイルをアップロードできる

 こうしてアップロードしたファイルに、AndroidもしくはiPhoneからアクセスする際は、基本的に対応アプリのインストールが必要だ。もっともこれは無料でとくに難しいことはない。問題はファイルの閲覧だ。Dropboxは基本的に保存してあるだけで、ファイルの閲覧をするだけでも別のアプリが必要になる。IS11SHの場合はWord、Excel、Power Pointでは「Documents To Go」を利用するよう画面に促される。PDFの場合は「PDF Go」か「Adobe Reader」の選択肢が表示された。

スマートフォン用の専用アプリから、各種ファイルにアクセスできる

Officeファイルなどを開くためには、別途Android用のアプリが必要だ

 音楽や動画はそのまま表示しようとすると、ストリーミング再生となる。動画は再生ができなかったが、音楽を聴くのは問題なかった。もっともこれらのファイルは一旦ダウンロードしてから再生すればいいだろう。ZIPファイルについては、「アストロファイルマネージャー」など、ZIPファイル対応のファイラーソフトを使うのが現実的だ。

 一方、スマートフォンからファイルをアップロードする場合だが、Dropboxアプリを用いれば特に不便なことはない。また、Android特有の共有機能を用いると、他のアプリでファイルやフォルダーを選択→共有機能でDropboxアプリを起動すると、いつでもファイルのアップロードが可能だ。


安価に使えるクラウドサービス
Officeファイルが中心ならどれでもOK

 料金的にはSkyDrive&Windows Phoneの組み合わせが無料なので、抵抗なく使えるが、他のサービスも決して高くはない。3つのサービスを使ってみたが、初心者ユーザーにとっても敷居は低いといえる。ただしiCloud&iPhoneの場合は、Windows PCを使っていると設定することが少し多い。SkyDriveやDropboxは基本的にアカウントさえ取得すれば、ほとんど設定らしい設定はないからだ。

 将来性を考えるとDropboxが断然有利だろう。Android/iPhoneどちらでも使えるから、機種変更をしても利用し続けられる。Windows Phoneでも公式アプリこそないが、Dropboxを利用できるアプリがある。OSやアプリごとに使い勝手は変わるが、ファイルの共有という意味では利便性は高い。

 iCloudは端末のバックアップまでクラウドで可能であるなど利便性が高いが、あくまでiPhone向けのサービスである。クラウドを使ってデータの移行が手間なくできれば、スマートフォンを自由に選べるようになる。ユーザーの囲い込みではなく、幅広い環境に対応したサービスがもっともっと登場してほしい。


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