11月18日、シスコシステムズはスマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスを安全に利用するための包括的なセキュリティアーキテクチャ「セキュアX」を発表した。
「セキュアX」は、シスコのさまざまなセキュリティソリューションやネットワーク機器、サービスを統合し、柔軟かつ高レベルのセキュリティをネットワーク全体で実現するというもの。従来型のセキュリティに対するアプローチとは異なり、“ユーザーのネットワークアクセスの状況=コンテキスト”に基づいたセキュリティポリシーの定義と適用を行なう。このことで、多様化するデバイスやクラウド、仮想化といった環境を問わず、つねに最適なセキュリティをユーザーに提供するとしている。
このセキュアXを実現する構成要素は、
- 安全な利用環境の構築
- ユーザーやスマートデバイス(端末)の識別
- モバイルデバイス管理(MDM:Mobile Device Management)
の3つだ。
1つ目の安全な利用環境の構築は、Cisco AnyConnectを中心とした利用環境の見える化や安定的な通信環境により実現する。iOSやAndroid OSといった主力のスマートデバイス用OSにもいち早く対応した「Cisco AnyConnect」、さらに、通信をシチュエーションに基づきポリシー制御を実現する「IronPort(ESA/WSA)」、これらのソリューションの組み合わせにより、安全なスマートデバイスの利用環境を構築するという。
2つ目のユーザーやスマートデバイス(端末)の識別は、Cisco ISEやソリューションパートナーの証明書発行サービスによるデバイス認証で実現。スマートデバイス自体の個体識別を行なう各社証明書発行サービスの対応、アクセスしている場所や利用しているスマートデバイスの種別などを含めた「コンテキスト」による多要素認証が可能となる「Cisco ISE」により、企業ネットワークへアクセス認可されたユーザーやスマートデバイスの識別を行なう。
3つ目のモバイルデバイス管理は、スマートデバイスのリモートロックや消去などに加え、Cisco AnyConnectの構成プロファイル作成といった実際の運用プロセスに適応したモバイルデバイス管理をモバイルアイアン、サイバートラスト、ベリサインのMDMが提供する。