シャープは液晶テレビ「AQUOS」の今後の事業戦略について説明会を開催した。
最初に同社のAVシステム事業本部 液晶デジタルシステム第1事業部の事業部長である戸祭正信氏が今年の液晶テレビ市場について説明。2011年度の出荷予想台数は1650万台で、2010年度(2440万台)には届かないものの、2009年度の実績(1255万台)は上回るとした。
その上で、AQUOSの商品戦略について「リビング革命」「AVと通信の融合」「設置革命」の3つを推し進めていくと語った。
リビング革命としては70V型という大画面の液晶テレビ「LC-70X5」を投入(9月25日発売)したことを、AVと通信の融合ではスマートフォンとの連携機能などを挙げたが、今回強調したのは設置革命についてだった。
設置革命として具体的に同社が目指すのが「壁掛けテレビ」や「レイアウトフリー」の実現だ。同社は超薄型・軽量の「フリースタイルAQUOS」を6月から順次投入しているが、その購入者にアンケートを行なったところ、約2割のユーザーが壁掛けで利用しているという。さらに4割超のユーザーが壁掛け設置をしてみたいと答えたとのこと。
これらを踏まえ、同社はフリースタイルAQUOSを年末までに18モデルをラインナップするという。
最新のモデルは12月1日に発売する「F3」シリーズで、テレビ自体は既存の「F5」シリーズと同じだが、壁掛け金具を別売りとし、新デザインのスタンドを同梱することで低価格化を実現。40V型(LC-40F3-B/W)で予想実売価格13万円前後、32V型(LC-32F3-B/W)で同9万円前後という価格帯で提供する。
さらに、F5についても12月1日より40V/32V/20V型でレッドカラーのモデルを新たに投入するほか、オプションのスイーベル壁掛け金具や壁寄せスタンド(いずれもエレコム製)も近日中に発売を開始するという。
この新機種投入に加えて、店頭展示についてもリニューアル。テレビが重なり合うように前後に配置するなどして立体感を演出し、薄くて軽いフリースタイルAQUOSの魅力がひと目で分かるようにする。
このほか、11月19日より本木雅弘氏出演の新CMの放映を開始し、フリースタイルAQUOSを訴求していくという。