リアルタイム監視時の動作は
正常でわかりやすいか?
「リアルタイム監視」は、ダウンロード等によって不正なファイルがパソコン内に入り込むのを、常時防ぐものだ。
結果を先に言ってしまうと、トースターポップアップ表示でわりと控えめに表示するのがインターネットセキュリティ2012で、かなり大きなポップアップがドカンと出るのがトータルプロテクション2012、ウイルスバスター2012は両者の中間という感じだろう。
テストはマシンに共有フォルダーを作成しておき、そこにほかのマシンからLAN経由でファイルを送り込んで、リアルタイム監視が働くかどうかをチェックしてみた。テスト結果を見る限りでは、各社とも標準設定では実行ファイル系(com/exe/dll等)をチェックしており、圧縮ファイルのリアルタイム監視はしないようだ。圧縮ファイルのチェックは解凍時やアイドル時、あるいは定期スキャンで行なえばよいので、実用上問題ない。
ウイルスバスター2012は、「OK」ボタンを押すまでポップアップが解除されないようだ。トータルプロテクション2012のポップアップはかなり大きく、作業中でも目立ちまくりだ。またファイアウォールが協調して動作するようで、複数のテストファイルを送り込んでも、マルウェアを送り込まれた段階でそのマシンからの共有をシャットアウトするようだ(複数のコピーが行なえなくなる)。テストでは困るが総合セキュリティーソフトの動作としては優秀だ。
インターネットセキュリティ2012は、今回の3製品では最もポップアップ画面が小さいが、アニメーションをともなったニュルっとした動き(トースターポップアップと称している)なので注意を引く。
ウェブブラウザーでのダウンロード時のスキャンに関しては、ウイルスバスター2012とトータルプロテクション2012は無反応だが、インターネットセキュリティ2012は無害なソフトでも「ダウンロードインサイト」によるレピュテーション結果が表示される。
さらにインターネットセキュリティ2012では、今年から安定度も評価するのでいくつかのファイルで試してみたところ、安定度が不明のソフトはポップアップに表示がなく、安定度が判明しているソフトのみ表示されるようだ。
リアルタイム監視に関して言えば好みが分かれるところだが、おなじマシン(IPアドレス)から複数ダウンロードを阻止するトータルプロテクション2012に分があると思う。また、インターネットセキュリティ2012のレピュテーション表示や、ウイルスバスター2012の「ローカル相関分析」は参考情報として有用だ。
いずれも一長一短
機能や検知ではベストはナシ?
特集2回目ではインストールから設定、検知と見てきたが、ここまでは甲乙付けがたいと言うか、一長一短で「どれがベストである」と断言するのは難しいのが実感だ。
特集3回目では、ここ数年大きく取り上げられる「軽さ」をチェックしたい。また、今回解説しきれなかった、ウェブブラウザープラグインでの安全性チェック機能についても検証する。
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