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たった1組のスピーカー(+α)でアニメ&ゲームが変わる

ヤマハ「YHT-S351」でマクロスF完結編を聴き込むべし

2011年11月18日 10時00分更新

文● 鳥居一豊、氷川竜介 撮影●篠原孝志(パシャ)

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「YHT-S351」を使って『劇場版マクロスF~サヨナラノツバサ~』を鑑賞中。果たして鳥居氏の評価は?

シェリル&ランカの歌声が部屋を包み込む!
バルキリーが部屋中を駆け巡る!!

 では、さっそく『劇場版マクロスF~サヨナラノツバサ~』を観てみよう。まずは、最初のチャプター「禁断のエリクシア」から。この場面はシェリル・ノームのライブシーンに、敵である宇宙生命体バジュラとの戦闘が差し挟まれるキャッチーなシーンが続く。

 こうした演出は「マクロスF」では定番で、僕は2008年の放送に先駆けた2007年末のスペシャル特番でオンエアされた映像(第1話スペシャル編集版)の「射手座☆午後九時 Don't be late」ですっかりヤラれてしまった。以来、4年もの付き合いになる。

 マクロスと言えば、“アイドルとメカバトルの融合”と言われがちだが、実際はそんな程度のものではない。ライブシーンの豪華さは、1984年の映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の頃から一貫して力が入っていて、現実よりもちょっと未来を先取りしたステージアクトは、どの作品でも新しいアイデアに満ちたものになっているし、デジタル技術が熟成した本作ではそれがさらに洗練されている。

鳥居 「どうですか? 冒頭の声の響き方も広々としていて印象的でしょう」

中西 「ヤック・デカルチャー!! 教会シーンは靴音や声の響きが深くて、それが一気にライブ会場に切り替わると、音の響きが屋外スタジアムっぽく変わります。その切り替わりが抜群にスリリングです」

鳥居 「続いて、ランカ・リーのコンサート場面である『虹いろ・クマクマ』のチャプターを観ましょう。セクシーな演出を含め大人びたステージのシェリルに対して、ランカは可愛い系の演出で、童話のようなムードの舞台や、飛び出す絵本のような仕掛けは、CGならではの見せ方ですね」

中西 「それにしても、スピーカー2本なのに、ちゃんと後ろのほうの音の雰囲気がありますね。音に包まれるというか……」

鳥居 「戦闘シーンでの、バルキリーの移動やミサイルの乱舞や砲撃も、かなりリアルに後方へ突き抜けて行きます。これはなかなかのものですね」

戦闘とライブが頻繁に切り替わるような場面でも、音の響き方の違いがしっかりと再現できている

「私たちの歌を(高音質で)聴け!!」

 バーチャルサラウンドでは、ホールの響きやエコー感など、音に包まれている雰囲気はあるのだが、どうしても後方から聴こえるはずの音が曖昧になりがちで、前後の移動感などは薄れてしまいかねない。

 ところが、「YHT-S351」は後方の定位感もなかなかのもので、こちらに向かって飛んでくるミサイルの移動感もよく再現されている。

中西 「家のミニ書斎で観たときと比べると、CGで描かれたバルキリーの質感やディテール描写が凄いなとか、飛び出す絵本のドラゴンの炎が本当に熱そうだとか、いろいろなことに気付きますね」

鳥居 「それが『歌』の力! ……じゃなかった、『音』の力ですよ。映像と音がバランスよく融合すると、もう画面から目が離せなくなっちゃうでしょう? すると、映像のクオリティーの高さががよくわかる。そしてますます、作品への集中度が高まるんです」

「家とは明らかに音の広がりが違う」とご機嫌の中西研究員。念のため、立派な一児の父親であることは明記しておきたい

中西 「それに、テレビの内蔵スピーカーとはライブの臨場感や歌姫の声の生き生きした感じが全然違いますよ」

鳥居 「それは、DTS-HDの威力でしょう。テレビの内蔵スピーカーで聴く場合は、ダウンミックスされたステレオ音声になってしまうし、重低音再生を含めた音質的なクオリティーにもかなり差がありますからね」

中西 「このライブステージを観るならば、『YHT-S351』のようなシステムは欠かせないですね……このまま最後まで観ていたい気分だなぁ」

鳥居 「ランカの監獄ライブや、クライマックスでの『娘々FINAL ATTACK フロンティア グレイテスト☆ヒッツ!』など、見どころだらけですからね。その気持ちはよくわかります」

追加機材でバーチャル環境からリアル5.1ch環境にも変身可能

 「YHT-S351」は、基本的には省スペースで実現できるホームシアターパッケージだが、じつは別売の推奨スピーカー「NS-B210」「NS-C210」を組み合わせることでリアル5.1ch環境にも発展できる。

 そこでエキシビジョンマッチとして、言うなれば「アーマード YHT-S351」の音質をチェックしようというわけだ。

写真右側のブックシェルフスピーカー「NS-B210」2台と、センタースピーカー「NS-C210」を組み合わせることで、リアルな5.1chサラウンドシステムを構築できる。拡張性の高さも「YHT-S351」の魅力の1つ

 後方にもスピーカーが追加されたことで、後ろからの広がりがさらに明瞭になり、またセンタースピーカーのおかげでシェリルやランカのボーカルもよりクリアに再現されるなど、さらなるグレードアップが体感できた。

 推奨スピーカーはコンパクトとはいえ、部屋の後ろに引き回すスピーカーケーブルの処理など、頭を悩ますことは増えるし、なによりも各スピーカーの音量バランス調整など少々敷居は高くなるが、サラウンドの魅力をもっと楽しみたいと思ったとき、またシステムごとリビングに移動させる際など、リアル5.1chに発展できる余地があることはとてもありがたい。

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