このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

いま旬のビジネスPC 第35回

ビジネス用途でも一体型機は有効か?

顔認証と省電力「HP 8200 Elite All-in-One」の実力検証

2011年11月07日 09時00分更新

文● 外村克也

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

HPが長年取り組んできた省電力機能もメリット

 いまや省電力機能は、パソコンの必須機能といえる重要な要素だ。Sandy Bridge世代のチップセットを採用したパソコンは高いパフォーマンスを低い電力消費で得られるが、HP 8200 Elite All-in-Oneはさらに一歩踏み込んだ省電力管理機能を「HP Power Assistant」というソフトウェアで実現している。

「HP Power Assistant」を起動すると、現在のPCの消費電力が表示される

 HP Power Assistantはパソコンの使用状況に応じて、現在の消費電力を確認できる機能を持っている。そのからくりは、PCの主要なパーツが消費する電力量がデータベース化されており、各パーツの使用状態をソフトウェア的に把握することでPC全体の消費電力を推測するものだ。

 推測元となる電力データの内容はCPU、グラフィックスチップ、メモリー、HDDなどとなっていて、最新のデータベースが60~90日間隔で更新されるようになっている。

 このデータを元に、日ごとのPCの電力使用量を記録して「日ごとの電力コスト」「デバイスによる電力コスト」など多角的に分析できるようになっている。

「履歴」項目では、日ごとの電力コストやデバイスごとの電力コストをグラフで視覚的に確認できる

 PCの節電といえば、使わないときはスリープにしたりディスプレーの電源をこまめに切るといった習慣づけを勧めるものが多い。

 その点、HP Power Assistantでは省電力モードをスケジュール設定して、確実に電力消費を抑えられるようになっている。例えば、仕事量の多い月曜日の朝は高パフォーマンスに設定。平日の午後は省電力にし、帰宅時に自動でスリープさせるといったわがままなスケジュール設定も可能だ。

 スケジュール設定で得られる消費電力のマイナス分を、おおよその電気料金に換算して表示させることもできる。

「履歴」項目では、日ごとの電力コストやデバイスごとの電力コストをグラフで視覚的に確認できる

スケジュールの設定は、曜日別、時間帯別に「バランス」「高パフォーマンス」「省電力」から選べるようになっている。「スリープ」「休止状態」へのスケジュール移行も可能だ

長時間集中してパソコンを使うビジネスワーカー向け

 本製品の魅力は、一体型ならではのシステムのシンプルさ。ウェブカメラやスピーカーなどを接続するためのケーブルがいらず、机の上を効率よく使える点だ。

 使い始めは23型というサイズがビジネス上必要なのか? と疑問に感じたが、「画面の文字が読みやすい」「視界に周囲の余計な情報が入らない」などメリットに感じる部分が多かった。

 筆者のように、仕事がら長時間連続してPCと向き合う必要のあるユーザーにとっては、大いにおすすめしたいモデルだ。

 よくよく考えれば、縦方向の大きさはスクエアタイプの17型液晶ディスプレーと同じぐらい。4~5年前に購入した、パソコンのリプレースを考えているのなら、これより小さいディスプレーにすると、不足感を感じてしまうのではないか。作業スペースにシビアなオフィスでも、幅はともかく、奥行きに関しては十分置けるサイズである。

「HP Compaq 8200 Elite All-in-One」の主な仕様
製品名 HP Compaq 8200 Elite All-in-One/CT(スタンダードモデル) HP Compaq 8200 Elite All-in-One/CT(カスタマイズモデル)
CPU Intel Celeron G530(2.4GHz) Intel Core i5-2500S vPro(2.7GHz)
チップセット Intel Q67 Express
メモリー DDR3-1333 2GB
HDD 250GB
ディスプレー
(解像度)
23型ワイド
(1920×1080ドット)
ビデオチップ インテル HD グラフィックス
光学式ドライブ スリムスーパーマルチドライブ(DVD±R 2層書き込み対応)
通信機能 Gigabit Ethernet(Intel 82579LM)
インターフェース USB 2.0×6
カードスロット 6 in 1スロット(SD/SDHC/SDXC、マルチメディアカード、メモリースティック/PRO対応)
サイズ 幅583.84×奥行き220.29× 高さ471.41mm
重量 約8.5kg
OS Windows 7 Home Premium 64bit 正規版(SP1適用済み) Windows 7 Professional 32bit 正規版(SP1適用済み)
構成価格 7万8750円 10万2900円

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事