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買うならどっち!? モバイルノートとタブレットをジャッジする 第3回

勝負は予想外の結果に!?

エンタメで使えるのはタブレットとモバイルノートのどっち?

2011年11月02日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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端末ごとに得意なゲームは?

 プラットフォームが違うので、一概に比較することはできないが、モバイルノートとタブレット端末ではプレイできるゲームの特色が異なる。PCでは高精細なグラフィックを楽しめるゲームが多く出ているが、モバイルノートでは快適にプレイするのが難しい。「dynabook R731/38D」はCPU内蔵のグラフィック機能を利用するため、「ファイナルファンタジーXIV オフィシャルベンチマーク」を実行したところ、LOWのスコアが534という結果になった。オフィシャルサイトによると、1500未満が「動作困難」なのでまともにプレイできないということだ。

「ファイナルファンタジーXIV」は強力なグラフィック機能を要求する

 もちろん、それほどグラフィック機能のパワーを必要としないゲームなら快適にプレイできる。mixiアプリやFacebookアプリのゲームなども余裕で動作する。これらのウェブゲームはFlashを利用していることが多いので、iPadではプレイできない。Androidタブレットでも、動きのあるゲームはまともに操作できない。やはり、PC&Macの使い勝手がいい。

mixiアプリの「はじめようマイ・バー」。Flashに対応しているはずのSony Tablet Sで開くとブラウザーが落ちてしまいプレイできなかった

 MacはWindowsと比べてゲームのタイトルが少ないのが残念。とはいえ、iPhoneやiPadのようなApp Storeが用意され、手ごろな価格で豊富なゲームを購入できるようになった。徐々に日本語対応のアプリも増えているので、今後は従来よりも気軽にプレイできるようになるだろう。

MacBook Airで「スペースフロント:Collision」をプレイする。iPhone版ではどのくらいの時間を費やしたのかわからない。価格は850円

 タブレット端末は、タッチ操作に特化したゲームが多数公開されている。とにかく本数が多くて価格も数百円、高くても2000円程度で手に入るのがうれしいところ。iPad向けゲームは多数公開されているが、Androidタブレット向けはまだまだ少ない。iPadはiPhone用のゲームを拡大表示してプレイできるのだが、Androidスマートフォン用のゲームではタブレットで動作しないものもあった。

 公開されているゲームのジャンルは幅広く、無料でクオリティーの高い作品も多い。パズルや脳トレ系のほか、アクション、シューティングまでさまざまだ。最近はRPGも増えてきており、うれしいところ。ストラテジーゲームもぼちぼち登場しているが、シミュレーションゲームが少ないのは、CPUの処理性能やメモリ容量がまだ足りないからなのだろうか。

「リアルつみネコ for iPad」はネコを積んでいくだけのゲームだが、ハマリ度が高く、女性に大人気。価格は170円

「ぷよぷよフィーバーTOUCH LITE」(無料)はAndroidタブレットでも動作する

もっともゲームが楽しめるのはiPad
ウェブゲームではPC&Macがいい
総合でiPadの勝ち!

 PCならではのFPSやMMORPGはモバイルノートではきつく、Macはそれほどゲームタイトルが多くない。ウェブゲームなどは快適にプレイできるので外出先での暇つぶしにはぴったり。その点、iPadはよくできたゲームがたくさん公開されているので、飽きずに遊べる。Androidタブレット向けゲームも増えてきてはいるのだが、Androidマーケットを見ただけでは動くのかどうかわからず、困ってしまう。一応、端末の対応情報は出るのだが、対応していると表示されているSony Tablet Sで動作しないゲームはいくつもあった。

メインで利用する状況を想定して
モバイルノートorタブレットを選ぶ

 これまでの3回で合計8項目でチェックし、モバイルノートとタブレットは3勝3敗2引き分けという結果になった。PC&Macが優れているのが、Officeファイルの編集や大容量のファイルを扱うクラウドサービスの使い勝手だ。仕事で使うことが多いなら、やはりモバイルノートを選んだ方が安心かもしれない。動画投稿サイトの使い勝手もいいので、出張先のホテルで時間をつぶすのにも役立つ。

 タブレットが勝ったのは、SNSの利用とスケジュール管理。どちらも、取り出して即画面を表示できるのがポイント。メッセージの着信やスケジュールのリマインダーをバイブレーションやサウンドで通知してくれるのも助かるところ。ゲームをプレイするなら、Androidタブレットはイマイチだが、iPadはイチオシ。プライベートで使い倒す人に向いていると言える。

 普段メインで利用する状況に合わせたデバイスをチョイスしよう。そのデバイスが苦手なところは工夫・妥協して、活用するようにしてほしい。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)、「ポケット百科 GoodReader 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)。


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