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ARM TechCon 2011レポート Vol.2

ARM、64bit化される次世代アーキテクチャー「ARMv8」を発表

2011年10月31日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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 ARM社は、次世代アーキテクチャとなる「ARMv8」をARM TechCon 2011で発表した。

ARMv8は、現在のARMv7に対してNEON、VFPの拡張と暗号化命令を追加、さらに64bitと32bit命令と動作モードを定義したものだ

現在のミドルレンジ以上の
スマホの大半で用いられている「ARMv7」

 ARMプロセッサーには、ソフトウェアから見たアーキテクチャ、および実際のプロセッサー設計であるマイクロアーキテクチャ、その具体的な設計であるハードマクロなどから構成されている。

 また、アーキテクチャーは、ARMバージョンXなどと呼ばれており、現在のバージョンは7。これを「ARMv7」と表記する。また、現在のARMプロセッサーは、アプリケーション、マイクロコントローラ、リアルタイムと3つのプロファイルがあり、それぞれARMv7-A、ARMv7-M、ARMv7-Rなどと表記する。今回発表されたARMv8は、アプリケーションプロセッサーのプロファイルであるARMv8-Aのみである。

 現在スマートフォンなどに広く利用されているCortex-Aシリーズはマイクロアーキテクチャであり、現在の主流はCortex-A9プロセッサである。そして、最新のCortex-A15は来年ぐらいから登場するとされている。これらのCortex-Aシリーズが準拠しているアーキテクチャはすべて現行バージョンの「ARMv7」である。

 このほかにもQualcommの「SnapDragon」シリーズなどは、マイクロアーキテクチャ自体は独自のものだが、ARMv7に準拠しているため、ソフトウェア的な互換性があることになる。

 そして今回発表されたのは、次世代プロセッサのアーキテクチャであるARMv8である。最大の特徴は64bitとなるAArch64とAArch32の2つの命令セットを持つ点だ。これまでのARMv7は32bitアーキテクチャだった。そしてAArch32はARMv7の延長上にある。

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