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目利きのマクニカが選んだ今年の参考出品とは?

ZertoやRacemi Cloud Pathなどエッジな製品が披露

2011年10月31日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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先週、幕張メッセで開催された「Japan IT Week 秋」に出展していたマクニカネットワークスのブースでは、次のトレンドになりそうないくつかの製品やサービスが参考出品されていた。関連記事を見ていただければわかるが、マクニカネットワークスでは以前から海外のユニークな製品や優れたサービスを取り入れ、いち早く日本に導入している。

ハイパーバイザーをリアルタイムにレプリケーション

 まずは日本でも注目を集めそうな仮想レプリケーションの「Zerto(ゼルト)」である。LUNとボリュームを単位とした従来のストレージベースのレプリケーションと異なり、Zertoはハイパーバイザーベースでレプリケーションを実現する。ホスト上にインストールすると、そのホスト上のVMをすべて保護するので、管理者はvCenter上から対象の仮想マシンを選択し、Zertoタブをクリックすればよい。あとは継続的にリモートサイトにレプリケーションを行なってくれる。秒単位でのRPO(Recovery Point Objective:目標復旧地点)が可能ということで、ほぼリアルタイムにデータ保護を実現する。

マクニカブースの仮想レプリケーションの「Zerto」

 日本ではあまり知られていないが、ヴイエムウェアのイベント「VMworld」では昨年に引き続き2冠を達成しており、実績も高いようだ。日本での発売に冠しては、現在開発元の米ゼルトと交渉中とのこと。

ワークロードまるごとキャプチャでお引っ越し

 お次は既存のサーバーやクラウド上のシステムを別のクラウドに移行する「Racemi Cloud Path」だ。Racemi Cloud PathはSaaS型で提供され、エージェントを移行対象のサーバーにインストールすると、そのサーバーのイメージをキャプチャできる。OSやネットワーク設定、ストレージ設定などを動的に取り込むのが、特許技術になるという。あとは管理者がWebのGUIからキャプチャしたサーバーイメージをクラウドに展開すればよい。

クラウドマイグレーションサービス「Racemi Cloud Path」のデモ

 サービスはまだ開発中というステータスで、対応のクラウドサービスもAmazon Web ServicesやGoGrid、Terremark、Rackspaceなど米国の主要サービスのみ。とはいえ、クラウド移行への強力なツールであることは間違いなく、国内展開が楽しみだ。

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