海上自衛隊の基地祭でコスプレイベント“コスプレピクニックon海上自衛隊小月航空基地祭”が行なわれるという嘘のような真の話が、ASCII.jpに飛び込んできた。
おそらく日本で初となる自衛隊の基地内でアニメやゲームに登場するキャラクターになりきった、コスプレイヤーの姿を撮影する機会を逃す手はない。山口県下関市の海上自衛隊小月航空基地で10月23日に行なわれた小月航空基地祭(スウェルフェスタ)に参加してきたので、その模様をお伝えしていこう。
まず、海上自衛隊小月航空基地についてだが、海上自衛隊のパイロットを養成する基地で、海上自衛隊のパイロットは全員小月航空基地で空のいろはを学んでいるとのこと。
基地には、高等学校などを卒業して海上自衛隊の門を叩いた若人のなかから、2年間の航空学生課程を受けることとなった隊員や、幹部候補生学校を卒業した後、3ヵ月間の幹部航空基礎課程を受ける幹部候補生たちが所属する小月教育航空隊。そして小月教育航空隊を終了した隊員たちが配属される第201教育航空隊から構成されている。
お詫びと訂正:掲載当初、一部練習機の名称が誤っておりました。該当部分を訂正するとともにお詫び申し上げます。(2011年10月26日)
ちなみに、8ヵ月の第201教育航空隊で固定翼基礎課程を終えたら、即パイロットして実際の部隊に配置されるわけではなく、徳島、鹿屋、下総の3つの基地に別れ、担当する航空機の専門知識を学んで、一人前のパイロットとして大空に飛び立っていくとのことだ。
海自の基地にコスプレイヤーが集合!
基地内に一歩踏み入れるとコスプレイヤーさんたちが、イベントのみならず日常生活の中でも目にすることはないであろうT-5練習機を前に、撮影を楽しんでいる姿が目に飛び込んできた。
駐車場として開放されたエリアの隣に位置する第4格納庫と、その前方に広がるエプロンは、コスプレイヤーさんたちが撮影を楽しめるように開放されていたのだ。
基地内の開放されているエリアは、基本的にどこでも撮影を楽しめるが、第4格納庫は2機のT-5練習機がコスプレイヤーさん用に用意され、コックピットに搭乗しての撮影などができるように基地側も万全の準備を整えていたようだ。
ちなみに、第1格納庫にもT-5練習機が同基地でコックピットを目指す隊員たちの家族などの関係者や一般来場者向けに用意されていた。
基地祭は、普段は立ち入ることのできない基地内の見学や撮影も楽しみの1つだが、隊員たちによる日頃の訓練の成果を発表する場ということで、基地所属の隊員たちによる実演の数々も魅力的だ。
なかでも小月航空基地祭の一番の見どころは、同基地の教育隊で隊員たちに飛行のいろはを教える教官として活躍するベテランパイロットたちによるT-5練習機による飛行展示。この日の下関市は時折雨がパラつき、筆者は飛行展示が行なわれるか心配だったが、そこはベテランパイロットたち、見事な空中での演技を披露した。
飛行展示は基地の上空を使うということもあり、コスプレイヤーさんたちが撮影などを楽しんでいる後ろをT-5が通過するシーンも。タイミングを合わせて撮影することでコスプレイヤーさんとT-5を一枚の写真に収めることもできたようだ。