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モバイルにおけるソーシャルメディアの現在

2012年01月25日 11時00分更新

文●アンティー・ファクトリー

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 ブログや日記など、ユーザーが投稿したクチコミによって形成される場を「メディア」と見なすソーシャルメディアが、携帯電話の世界でも急速に広がってきています。注目を集めている主要なソーシャルメディアのモバイルにおける状況を紹介しましょう。

モバイルへの移行が進む国内のソーシャルメディア

 国内におけるソーシャルメディアといえば、2004年にPC向けサービスを開始した「mixi」(運営=ミクシィ)がもっとも有名です。2011年現在、会員数は2000万人を超え、国内最大規模を誇っています。

 mixiを追随しつつも、ケータイサイトに注力して参入したのが、「Mobage(旧モバゲータウン)」(DeNA)、「GREE」(グリー)です。どちらも、ゲーム性の高いコンテンツが若年層を中心にブレイクし、それらの躍進に後押しされる形で、老舗のmixiもケータイサイトに注力するようになりました。このような現象は、ソーシャルメディアの中心がPCサイトからケータイサイトへと移行したことを物語っています。

海外でもモバイル中心へ

 海外におけるソーシャルメディアといえば、「Twitter」と「Facebook」が有名です。Twitterは当初、140文字のミニブログ的なサービスとして始まりました。思ったことを簡潔に投稿できる手軽さが、携帯電話端末、中でもスマートフォンとうまくマッチして、日本でも一躍有名になりました。TwitterはAPI※1を公開しており、膨大なリソースを利用したアプリケーションを外部の開発者が開発できるため、派生サービスが数多く生まれています。

 海外でも、日本と同様にスマートフォンからソーシャルメディアを利用する割合が飛躍的に増大しています。これまで圧倒的な会員数を誇っていたMyspaceが、後発でモバイル対応に力を入れてきたFacebookに逆転されました。Facebookは、位置情報と連動するなどモバイル向けの機能を強化しており、今後もモバイル対応に注力していくとみられます。

 Twitter、Facebookと並んで海外で評判が高いのが「foursquare」です。GPS機能付きのスマートフォンを使って、訪れた場所に「チェックイン」します。チェックインの回数などに応じてバッジがもらえるといった、ゲーム性を取り入れたサービスが話題で、米国ではお店と提携してクーポンを発行といったリアルな社会と連動した展開を見せています。

 PCサイトからケータイサイトに移行し、進化し続けているソーシャルメディアに対しては、今後も広くアンテナを張り、最新の情報をキャッチする必要があるでしょう。

※1  Application Program Interfaceの略。ソフトウェアの機能を呼び出すための仕様のこと

著者:アンティー・ファクトリー

アンティー・ファクトリーはWeb戦略だけでなく、タッチパネルやスマートフォンなどの各種インターフェイス・アプリケーション開発、次世代広告コミュニケーションの設計や開発を行っています。ワールドワイドなクリエイティブを展開し、発展しつづける会社です。

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