Webサイトを公開したらユーザーを集客しなければいけない点はPCでもケータイサイトでも同じです。しかし、ケータイサイトの集客では、PC向けのWebサイトとは異なる点も少なくありません。
キャリアの企画審査で承認された公式サイトであれば、公式メニューからのリンクによって多くの集客が見込めます。公式の検索エンジンでも優先的に表示されるので、検索結果からの流入も期待できます。ただ、公式サイトはキャリアによる厳しい審査をクリアする必要があり、容易になれるわけではありません。
公式サイト、勝手サイトの双方で使える集客方法としては、ターゲットユーザーが利用しているケータイサイトへのバナー広告掲載、モバイルSEO/SEM、QRコード、空メールなどの方法があります。
モバイルSEO/SEMやQRコードによる集客
ケータイサイトのSEO/SEMでは、モバイル版の検索エンジンへの対応が必要です。主要な検索エンジンはモバイル版を用意しており、検索結果でもリスティング広告でもPCサイトとケータイサイトを区別しています。
そこで、検索エンジンのクローラーがアクセスできるようにIPアドレスやユーザーエージェントの制限を緩和するなど、検索エンジンにケータイサイトとして認識してもらうための作業が必要です。
コストはかかりますが、テレビや雑誌などの他のメディアへQRコードを掲載した広告を出稿してサイトへ誘導する方法もあります。QRコードを見たユーザーがすぐにその場でサイトへアクセスできるので、ケータイサイトではポピュラーな集客方法となっています。
空メール、ソーシャルメディアによる集客
ユーザーに空メール(本文を入力していないメール)を送ってもらい、URLを記したメールを自動返信してケータイサイトへ誘導する集客もあります。メールの手軽さを活用した集客方法で、若年層向けサイトやプレゼントキャンペーンで広く使われています。空メールを本格的に運用するには、自動返信メールシステムの構築が必要ですが、手軽に使えるASPもあります。
このほかにも、最近ではTwitterやmixiなどのソーシャルメディアも集客に使われています。ユーザー間の口コミを利用したバズマーケティングの1つですが、情報伝播速度の速い携帯電話との相性の良さから、キャンペーンなどで多用されています。
このように、ケータイサイトの集客方法にはさまざまな手法があります。メリット、デメリットを考えながら、サイトの内容や集めたいユーザーのターゲットに合わせて検討しましょう。必要なコストと得られる効果を見極めた選択がポイントになります。
著者:アンティー・ファクトリー
アンティー・ファクトリーはWeb戦略だけでなく、タッチパネルやスマートフォンなどの各種インターフェイス・アプリケーション開発、次世代広告コミュニケーションの設計や開発を行っています。ワールドワイドなクリエイティブを展開し、発展しつづける会社です。