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週刊 PC&周辺機器レビュー 第119回

15.5型になったVAIO Sはエンタメよりビジネス向き?

2011年10月14日 12時00分更新

文● 池田圭一

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 バッテリーによる駆動時間は、内蔵バッテリーで約6~7.5時間、オプションのバッテリーパック(本体底面に装着)と併用すると、約12.5~15時間とされている。内蔵バッテリーパックはVAIO SA/SBシリーズと同じ容量4400mAh(11.1V、49Wh)のリチウムポリマー充電池パックであり、底面カバーを外すと交換できる。

バッテリーをはじめ、メモリースロットやHDDスペースなどは、VAIO SA/SBシリーズとほぼ同じ。メイン基板も共通するのか、内部パーツの周囲に隙間が設けられている

 フル充電後にSTAMINAモードでMP4動画を連続再生させたところ、およそ6時間でスリープに移行した。家庭や会社内でのちょっとした運用であれば、いたわり充電モードで80%充電に留めていても、4時間以上は使えると思われる。

バッテリーの寿命(充放電回数)を延ばす「いたわり充電」機能がある。80%程度で常用するのがよいだろう

 フルHD解像度は、何もハイビジョン動画表示のためだけではない。このクラスの大画面ノートならばBDドライブを搭載していてもよさそうだが(VAIOオーナーメードモデルでは選択可能)、店頭販売モデルが搭載するのはDVDスーパーマルチドライブである点も、AV用途は必ずしも重視しない製品であるという現われではないか。高精細・大画面はWindowsの作業エリアが広くなったと捉えてもよいだろう。テンキーがあるのも、ビジネスマシン風だ。

 家庭内では、必要に応じてどこにでも持っていけるオールマイティな一台として。ビジネスならば普段使いの省スペース機として運用しながら、会議や打ち合わせに気軽に持ち運べる一台として。VAIO SEはエンターテインメントノートというよりも、高性能な仕事向け大画面ノートとして使うのがよさそうだ。

 ただし、店頭販売モデルに対しては、スペックの中途半端さをぬぐいきれない。ソニーの直販サイトで選べるVAIOオーナーメードでは、「WiMAX最大6ヵ月無料パック付き」の「VPCSE1AJ」が、キャンペーン価格で9万2800円からと手頃な価格で販売されている。CPUやHDDなどは最小構成がベースとなるが、使用目的と財布に相談して、こちらを選ぶのがいいだろう。

VAIO S(VPCSE19FJ/B) の主な仕様
CPU Core i5-2430M(2.40GHz)
メモリー 4GB
グラフィックス Radeon HD 6470M+CPU内蔵
ディスプレー 15.5型 1920×1080ドット
ストレージ HDD 750GB
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
無線通信機能 IEEE 802.11b/g/n、WiMAX、Bluetooth 2.1
インターフェース USB 3.0×1 USB 2.0×2、メモリースティックスロット、SDメモリーカード、HDMI出力、アナログRGB出力、10/100/1000BASE-T LANなど
サイズ 幅380×奥行き255.9×高さ24.5mm
質量 約1.99kg
バッテリー駆動時間 最大約6.5時間
OS Windows 7 Home Premium SP1 64bit版
実売価格 14万円前後

筆者紹介─池田圭一

月刊アスキー、Super ASCIIの編集を経てフリーの編集・ライターに。パソコン・ネットワーク・デジタルカメラなど雑誌・Web媒体への企画提供・執筆を行なう一方、天文や生物など科学分野の取材記事も手がける。理科好き大人向け雑誌「RikaTan」編集委員。デジイチ散歩で空と月と猫を撮る日常。近著は「失敗の科学」(技術評論社)、「光る生き物」(技術評論社)、「これだけは知っておきたい生きるための科学常識」(東京書籍)、「科学実験キット&グッズ大研究」(東京書籍)、「やっぱり安心水道水」(水道産業新聞社)など。


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