このページの本文へ

RSSフィードの作成と活用

2012年01月10日 11時00分更新

文●アンティー・ファクトリー

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷
web-keyword

 RSSとは、Webページの見出しや要約などの情報を記述・配信するための文書フォーマットの総称です。ブログの更新情報やニュースサイトの見出しの通知、企業サイトのプレスリリースや新製品情報の配信、音声データを配信するポッドキャスティングなど、さまざまな情報を通知する用途で使われています。

 ユーザーは好みのRSSを「RSSリーダー」と呼ばれる閲覧ソフトに登録しておくと、Webサイトへ直接アクセスすることなく、情報を効率的に収集できるようになります。一方、サイト運営者には、最新情報をすばやくユーザーに伝えられるというメリットがあります。

フォーマットの種類

 RSSには、「RSS 1.0」と「RSS 2.0」という互換性のない2つのフォーマットがあります。

 RSS 1.0はRDF(Resource Description Framework) Site Summary 1.0の略称で、国内のWebサイトの多くはRSS 1.0を採用しています。RSS 2.0はReally Simple Syndication 2.0の略で、RSS1.0に比べてより簡潔に記述できるようになっています。

 RSSにはこのようなバージョンの対立があること、またRSS 1.0で使用されているRDFの構文が煩雑であることから、最近ではRSSに代わる配信用フォーマットとして「Atom(Atom Syndication Format)」と呼ばれる新しい規格も利用されるようになっています。

 RSSリーダーには、ヘッドラインをティッカー表示する「ティッカー型」やシステムトレイに常駐して更新時に教えてくれる「常駐型」などがあります。Webブラウザーによっては、リーダーの機能を兼ね備えているものもあります。

Webサイトへの導入

 RSSはHTMLによく似たXML(Extensible Markup Language)ベースの文書ですので、タグを記述することで作成できますが、一般的にはCMSなどを利用して、サイトの更新に伴ってRSSファイルが自動的に生成される仕組みを構築しておきます。この仕組みにより、サイト運営者はユーザーへ更新情報をすばやく通知できるRSSのメリットを最大限に活かせます。サイトにRSSを導入したら、RSSアイコンなどでRSSの用意があることをユーザーに示し、RSSリーダーへの登録を促すとよいでしょう。

 RSSは、ユーザーに情報を通知する以外にも使い方があります。代表的なのは、複数のWebサイトを運営している場合に、外部サイトからの情報を読み込んで表示する使い方です。サイト内にRSSを読み込む領域を設けておくことで、複数サイトの最新情報などを自動的に表示できるようになります。

著者:アンティー・ファクトリー

アンティー・ファクトリーはWeb戦略だけでなく、タッチパネルやスマートフォンなどの各種インターフェイス・アプリケーション開発、次世代広告コミュニケーションの設計や開発を行っています。ワールドワイドなクリエイティブを展開し、発展しつづける会社です。

書影

書籍版は、企画・設計・制作・運用など、Webディレクション業務の大まかな流れに沿って構成。最新情報を盛り込み、書き下ろしのコラムや用語集も収録しました。ずっしり重い1030g、厚さ19.5mmで、苦手分野を穴埋めしたい新米Webディレクターや、これからWebディレクターを目指す方におすすめの1冊です。

Webディレクション標準スキル152

本体 4,280円+税、AB判392ページ(オール4色刷)
ISBN:978-4-04-868746-1

Amazon.co.jpで買う 楽天ブックスで買う

この連載の記事

一覧へ

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています